- 2015/02/05 掲載
企業の4割はデジタルで他業界と連携、We Economyが産業を再形成-アクセンチュア調査
48%がデジタル技術のプラットフォーム企業との提携を計画
「We Economy」への転換は、アクセンチュアが世界2,000人以上のIT担当役員および経営幹部を対象に実施した調査の中で明らかになった。同調査では、5人中4人の回答者が、「将来、プラットフォームが産業を再形成し、各業界を相互に連携させるエコシステムを生み出すことで、業界の垣根は取り払われるだろう」と回答した。
また、回答者の60%は「同じ業界内で新たなパートナーと協業する計画がある」と回答しているのに対し、40%は「デジタル技術に関して他業界と提携する計画がある」、48%は「デジタル技術のプラットフォームを提供する先進企業との提携を計画している」と回答した。
アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)であるポール・ドーアティ氏は、「アクセンチュアは昨年のテクノロジービジョンで、大企業が経営の効率化を図り、新たな市場への参入やパートナーとの提携、顧客対応、取引管理の手法を変革するために、デジタル技術を活用していかに市場で復権を果たすかということを説明した。デジタル技術が経営構造のDNAにしっかりと根付いた今、こうした大企業は次世代の商品やサービスの開発、またより大きな変革を生み出す新たなビジネスモデルを創造し、デジタルビジネスのエコシステムをさらに活用することで、自社の領域をますます拡大させている」とコメントしている。
なお、アクセンチュアが実施した別の調査「IIoTによる成功(Winning with the Industrial Internet of Things)」によれば、インダストリアル・インターネット・オブ・シングス(Industrial Internet of Things、以下IIoT)は、2030年までに世界で14兆2千億USドルの市場になりうるという。
35%が他社のAPI活用、38%は計画中
たとえば、米国のホームセンター大手ホーム・デポ(Home Depot)は、メーカーと連携して自社が販売するすべてのスマート家電に、ソフトウェア企業「ウィンク(Wink)」製のスマート家電システムとの互換性を持たせた。これにより、独自のスマート家電のエコシステムを作り、新たなサービスとユニークな体験をウィンクの顧客に提供することが可能になった。
オランダの電機大手フィリップス(Philips)は、セールスフォース・ドットコム(salesforce.com)と連携しながら、ヘルスケア分野におけるサービスの再形成や最適化のためのプラットフォーム構築に取り組んでいるという。
両社が構想中のプラットフォームによって、開発者のエコシステムが生まれ、今後ヘルスケアの全領域において医師と患者の円滑なコミュニケーション、および診察や診断後のスムーズな作業フローを可能にするヘルスケアアプリケーションの開発が進むとみられている。
これを実現させるためには、カルテの電子化だけでなくフィリップスの画像機器やモニター機器、パーソナル端末から得られる診断や治療の情報、各種技術を取り入れた壮大なエコシステムが必要となる。
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