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- 2014/08/05 掲載
シスコ、インテル、Cerevo、Jawbone、Leap Motionトップが語るウェアラブル・IoT戦略
シスコ:全世界で1900兆円、人・プロセス・ビジネスのデータがつながる「IoE」
そのような中でシスコは、従来のセンサ技術やM2Mなどの基盤上で人・プロセス・ビジネスのデータがつながる「IoE」(Internet of Everything)というコンセプトを提唱している。
「まだ地球上の1%しかインターネットにつながっていない。残りの99%以上のモノが連携することで、まったく新しいビジネスや価値が生まれるだろう。その観点から我々はIoEという表現をしている」(平井氏)
IoEの一例として、バルセロナのスマートシティプロジェクトがある。Wi-Fi通信を中核に、行政サービス、街路灯、ゴミ採集車、公共エネルギー、スマートパーキングの管理など、都市をまるごとデジタル化する新しい取り組みだ。
「これにより多くの新興企業が誘致され、5万6000人以上の雇用により、100億円の商取引が生まれた。バルセロナは最も先進的なECの都市に与えられる“iCapital”を受賞している」(平井氏)
シスコでは、IoEが今後10年にわたり全世界で1,900兆円、日本だけでも76兆円強の経済効果を生むと試算している。これにはビッグデータ分析、遠隔管理・制御なども含まれる。
「実はIoTを先進的に発展させる可能を秘めている国は日本だ。2018年にはLTE普及率が60%になり、トラフィックも米国の2倍、西欧の3倍と予測されるほど、我々のICT基盤は先進的だ。これを活用しない手はない。一方でICT利活用は先進国でも40位と遅れているが、阻害要因は法規制だ。規制改革を進めれば、より豊かな日本が実現できる。2020年の東京オリンピックをIoTの実体験の場にできるように期待している」(平井氏)
Crevo:IoTで世界にひとつしかないニッチ家電を実現
岩佐氏はまず、IoTの事例としてユニークなハンガーの発想について触れた。インターネットにつながるハンガーは、電極を入れて洗濯物の乾き具合を知らせてくれる。すでに実際につくられているものだが、こういう製品が10年後には普通になるのがIoTの世界だという。
「いまハンガーをつくっている企業はIoTのことを考えていないかもしれない。しかしIoTによって業界の潮目が変わり、どのような企業でも今後はうかうかしていられなくなるだろう。逆に我々のような新参企業にとって挑戦できる時代になる」(岩佐氏)
Cerevoは、どちらかというとハードウェアメーカーというイメージが強い。しかしWebサービスなど、ソフトウェア系での強みも有しているのが特徴と岩佐氏は力説する。
「我々のコンセプトは、たとえマイナーでも、世界でひとつしかないものをつくること。アンチテーゼとして、失敗は必要だと思っている。100人のうち4、5人が欲しいと思えるモノであれば世界で戦える。小さなスタートアップ企業でも、ネットを通じて製品が売れる時代になった」(岩佐氏)
さらに岩佐氏は、同社の海外販売比率が46%を占め、米国、カナダ、北欧、ヨーロッパ、東南アジアなど23ヵ国にも上ることを示した。
また同社の製品として、Ustreamに録画したビデオをダイレクトにアップできるビデオカメラや、インターネット経由でポート制御が可能な電源タップなど、ユニークな製品についても紹介した。
【次ページ】毎週500億の活動や、約1億の睡眠データを収集
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