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今、日本で売れ筋となっているクルマが、箱型のボディにスライドドアを備える「ミニバン」です。かつては、その箱型ボディの見た目から、「ワンボックス(1BOX)」とも呼ばれていました。箱型ボディはスペース効率に優れ、たくさんの荷物や人を運ぶことができるため、もともとは商用から始まった車型でしたが、今では家族用としても人気を集めています。それでは、現在ミニバンはどれほど売れているのでしょうか。軽自動車・普通車の販売台数のうち、ミニバンがどの位置にあるのか解説します。
軽自動車の人気ランキング、断トツ1位の「N-BOX」
2021年度(2021年4月~2022年3月)、最も数多く売れたの軽自動車は、ホンダの「N-BOX」でした。N-BOXは2011年11月に初代のモデルが誕生し、2017年8月から第2世代となった軽自動車です。
その販売台数は19万1534台。なんと軽自動車としては、2015年から7年連続の1位。しかも、2011年のデビューから11年間で1位は9回目です。普通車を含む日本車ナンバー1を獲得したのは今回が4回目で、第2世代のモデルが誕生した2017年度から2019年度は3年連続を獲得しています。とにかく、近年、最も売れているクルマと言えるわけです。
その「N-BOX」は、いわゆる「ハイトワゴン」と呼ばれるジャンルで、めいっぱいに背を高くした箱型ボディにスライドドアを備えているタイプです。軽自動車なので4人乗りですが、言ってしまえば小さなバンです。そして、今、軽自動車で最も売れているのが、このハイトワゴンというタイプになります。
軽自動車の上位3車種を見ると、「N-BOX」(19万1534台)、スズキ「スペーシア」(10万3605台)、ダイハツ「タント」(10万1112台)となっており、すべてがスライドドア式のハイトワゴンなのです。
普通車の人気ランキング、存在感高まる「ミニバン」
一方、軽自動車ではなく、普通車の人気トレンドはどうなっているのでしょうか。2021年度の販売台数を見ると、1位はトヨタの「ヤリス」(19万1414台)、2位はトヨタの「ルーミー」(13万4321台)となっています。
このうち2位のルーミーは、ダイハツが開発・生産し、トヨタにOEM供給しているコンパクトな2列シートのミニバンです。ちなみに、ルーミーのダイハツ版モデルは「トール」という名称で販売されており、年間販売台数は1万2891台で、ランキング39位となっています。同じモデルでありながら、トヨタとダイハツでこれほど販売台数に差が出ているのです。この差の要因は、両者の販売力の違いからくるものだと考えれます。
そして普通車の販売ランキングをさらに見ていくと、7位にトヨタの「アルファード」(7万9726台)、8位にホンダの「フリード」(7万3661台)という2台のミニバンがランクインしています。つまり、普通車の販売台数ベスト10のうち、2位と7位、8位がミニバンとなっているのです。この結果からもミニバンの人気が高まっていることが分かります。
ここで知っておいて欲しいのは、2位のルーミー、7位のアルファード、8位のフリードの3台は新型車ではないということです。ルーミーの現行型の市場導入は2016年11月、アルファードは2015年1月、フリードは2016年9月となっており、どれも5年以上も前のモデルです。それにもかかわらず、販売台数ベスト10に入っているのだから、それだけ日本におけるミニバン人気は根強いと言えるでしょう。
【次ページ】2022年注目の新型ミニバン4選とは?ライバル車の登場は市場にどんな影響がある?まとめて解説
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