- 2017/02/24 掲載
行政機関の技術責任者、約5割がデジタル人材を「民間」から探し出す
行政機関は民間のデジタル人材に頼りたがっている
デジタル技術に精通した人材の確保は、あらゆる国や業界に共通する最重要課題である。これは、グローバル諸国の行政機関においても同じである。アクセンチュアが世界9か国の行政機関の技術責任者を対象に行った調査では、職員の高年齢化にしたがって、行政機関内の知識・知見が失われる危機にさらされており、最新のデジタル技術に精通した人材の確保が喫緊の課題として挙げられている。
こうした中で、行政機関は民間企業で活躍するデジタル技術に詳しい人材の獲得を目指している。
回答者の51%は「先進技術を活用したプロジェクトを立ち上げる際には、まず主に民間企業の中から雇用する人材を探す」と答え、78%が民間企業で行われる先進技術を活用した事例に期待を寄せていることが分かった。
この結果は、先進的な技術スキルと公共機関や市民ニーズに関する知識をあわせ持つ職員の確保がいかに厳しいのかを示している。なお採用の優先度は、上位3職種がデジタル開発者/設計者、データ・サイエンティストやソフトウェア・エンジニアであった。
世代交代が進む中で求められるデジタル変革への対応
また、回答者の60%近くは「先進技術を活用したプロジェクトを実行するには、既存の職員の再教育に多額の投資が必要」と回答しており、研究・開発を担当する職員がこれらのプロジェクトの価値を最大限引き出すと考えられている。アクセンチュアの公共サービス・医療健康本部で官公庁向けアナリティクス・インサイトの責任者を務めるテリー・ヘムケン氏は「デジタル技術が急速に変化する中、労働者の世代交代が進み、仕事そのものの概念も変わろうとしています。行政のリーダーは、変化に適応していくために、人材の再教育を最優先課題として取り組むことが求められます」と述べている。
「部下がデジタル技術の進歩に取り残されないよう、変化に適応する能力を身に付けさせることに注力してこそ、対応力に優れた、責任感の強いリーダーと言えるでしょう。未来の労働力を育てることは今や、組織のトップリーダーが果たすべき責任の一つです。新しい技術を学ぶ機会を提供することで、デジタル技術に精通した若い人材を獲得できるだけでなく、既存の優秀な人材を職場につなぎとめることができます」(ヘムケン氏)
技術スキルやデータスキルの不足に対応するために求められる技術として、もっとも多くの回答者が挙げたのが、効率化、自働化をするための「インテリジェント・プロセスオートメーション(60%)」だった。
さらに回答者の10人に8人は「デジタル技術を導入し、特定の反復作業の自動化を図れば、市民のニーズに直結するような仕事に注力できるようになるため、仕事の満足度が高まり、職員の定着が促進される」と答えている。
これらの技術を活用して仕事の自動化が進めば、職員は市民のニーズに寄り添った、より付加価値の高い仕事ができると考えているようだ。
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