- 2016/12/16 掲載
日本は世界で最も「壊れるまで」スマホを使う国だった
2016年世界モバイル利用動向調査から読み解く
スマホの購入動機、日本での回答は「壊れた時」が半数以上
新しいモバイルデバイスに対する行動について質問したところ、日本以外の国では「市場に出てすぐ最新のデバイスを購入する」と回答した割合が4~15%だったのに対して、日本はわずか1%という結果になった。「非常に気に入った場合、最新のデバイスを購入する」割合を含めても13%となる。一方で、「故障・壊れた時」との回答は、日本の割合が圧倒的に高く51%を占める。その割合は他国では3割程度にとどまっており、日本は最もデバイスを「壊れるまで使う」国といえる。
世界の中でも低い日本のスマートフォン保有率。国内では地域により保有率に2割程度の差
スマートフォン保有率をみたところ、他国で73~89%、日本は51%だった。国内を地方ごとに見た場合、関東で59%、中部、近畿で53%に対して、四国は32%、北海道、東北は38%と、地方間では2割以上の保有率の差があった。買い替え時の旧機種の処分方法は「スペア保管」が世界的に多数だが、世界的にみて日本は個人間譲渡の割合の低さが目立つ。機種変更時にそれまで使用していた携帯電話の処分は世界的に4割前後がスペアとして保管すると回答する傾向がある。譲渡、売却する場合に個人間の売却割合は日本では4%にとどまり、他国との開きが見られる。
日本におけるMVNO事業者シェアは1割程度まで拡大
日本の携帯電話事業者のシェアはNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社が85%を占めているものの、昨年より市場に参入したMVNO事業者が11%のシェアを獲得しており、存在感を示している。一方で、契約している携帯電話会社、携帯端末の変更の割合が日本では頻繁ではない傾向も見られる。日本では44%が携帯電話会社の提供しているブロードバンドやテレビ、公共Wi-Fiスポットなど回線以外のサービス内容を認知しているものの利用しておらず、その利用割合を見ても他国と比較して低調である。いずれにしてもこの調査では、世界的にみて日本のモバイルに対する興味・関心が低いことを示した結果となった。
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