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- 2012/07/31 掲載
値上げを実現する6つの方法 : 二代目社長の“値上げ”マーケティング(3)
『値上げコンサルティング』の手法
値上げを実現する6つの方法
「どうも、修平さん!今日もよろしくお願いしますよ。そうですね…今日はチーズケーキとシュークリームにしましょうか。あっ、この洋梨のタルトも!」
本当に幸田さんはよく食べる。ケーキを食べに来ているのかコンサルティングに来ているのかわからないくらいだ。
席に着き、一通り雑談をしながらケーキを食べると、修平の方から待ちきれないとばかりに切り出した。
「いよいよ今日から実践に入るんですよね?よろしくお願いします!」
「それでは私の『値上げコンサルティング』の手法をお伝えしましょう。まずはこちらを見てください。」
幸田はそう言って一枚の紙を取り出した。そこには次のように書かれていた。
1. 相対価値
2. 独自価値
3. 付属価値
■ズレで値上げする
1. 人
2. 時間
3. 場所
「おさらいしますが、値上げコンサルティングとはやみくもに高級品や高級ブランドを目指すということではありません。価値を高めて、値下げしなくても買ってもらうようになる。それが狙いです。」
価値を高める…。幸田が何回も繰り返してきた言葉なので、修平にもその感覚が徐々に染み付いてきた。
「とはいえ、価値を高める、といっても何をすればいいかわからないでしょう。見た目だけ豪華にしても、そんなことはお客さんはすぐに見破ってしまいます。むしろ悪評が立って逆効果です。そうではなく、価値を高める手法をわかりやすく分類したのがこの手法なのです。もちろん必ずしもきれいに6種類に分類できるわけではなく、複数の方法を組み合わせたり、このどれにもあてはまらなかったり、というのもあるにはあります。とはいえ、今後考える上でこの6種のセオリーを学んでおくべきです。今日はその前半の3つを学んでみましょう。」
いよいよ実践かと思うと、修平にも力が入る。
「まず1つ目のカテゴリの『価値で値上げする』、です。商品の価値そのものを高める手法です。修平さん、たとえばあなたの店のケーキの価値って何だと思いますか?どんな点に価値があると思いますか?」
いきなり聞かれて困ってしまった。ケーキの価値?そんな風に考えたことはなかった。
【次ページ】お客様が本当に求めていること=高い価値
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