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- 2022/11/16 掲載
グーグルら調査:東南アジアのデジタル市場が急拡大、2022年中に楽天の5倍規模に
ネット人口4億人超え、東南アジアのデジタル市場
世界各地でインフレ進行や金利上昇に伴い、経済成長の減速が顕著になりつつあるが、東南アジアのデジタル市場は逆風の中でも成長を続ける見込みだ。グーグル、ベイン・アンド・カンパニー、テマセク(シンガポール政府系投資企業)による共同調査レポート「e-Conomy SEA 2022」(2022年10月発表)によると、東南アジアの主要6カ国におけるデジタル市場(digital economy)の規模(Gross Merchandize Value=流通取引総額)は、2022年中にも約2,000億ドル(約28兆円)に達する公算が大きいことが判明した(日本の楽天やアマゾンら大手のGMVが各5兆円程度とされる)。
2016年時点の予想では、東南アジアのデジタル市場規模が約2,000億ドルに達するのは2025年頃とされていたが、パンデミックによるデジタル利用の加速などが手伝い、3年前倒しで2,000億ドル規模に到達することになる。
パンデミックが終焉しつつある今、東南アジア域内のデジタル利用加速フェーズも終わり、デジタル市場の成長スピードは減速することが見込まれるが、eコマースなどが成長ドライバーとなり、2025年には3,300億ドルに達すると予想されている。
東南アジア諸国の多くは、デジタル利用に抵抗が少ない若年層が多く、消費意欲も旺盛だ。こうした人口動態的な背景もあり、域内のデジタル市場は目を見張る成長を実現してきた。
域内のデジタル市場規模は、2019年に1,020億ドル、2020年1,160億ドル、2021年1,610億ドルと年平均で20%以上成長。2022年も前年比20%増の成長となる見込みだ。
同レポートが調査対象としている6カ国の総人口は約6億人。最大はインドネシアで2億8000万人、これにフィリピンが1億1300万人、ベトナムが9800万人、タイが7000万人、マレーシアが3300万人、シンガポールが600万人と続く。
IMF(国際通貨基金)による域内各国の2021年の名目GDPは、インドネシアが1兆1,860億ドル、タイが5,131億ドル、シンガポールが3,969億ドル、フィリピンが3,936億ドル、マレーシアが3,727億ドル、ベトナムが3,662億ドル。
域内の1人あたりGDP(2021年名目)は、最大がシンガポールで7万2,794ドル、次いでマレーシアが1万1,399ドル、タイが7,336ドル、インドネアが4,356ドル、ベトナムが3,724ドル、フィリピンが3,571ドル。
デジタル市場の拡大にはインターネット利用者の増加が欠かせない。
域内6カ国(総人口6億人)のインターネット利用者数は、2019年に3億6000万人、2020年に4億人、2021年に4億4000万人と年10%ほどで拡大。2022年は、前年比4%増の4億6000万人に達する見込みだ。
【次ページ】デジタル市場の成長ドライバー、eコマース
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