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  • 2021/08/06 掲載

マンデードットコムとは?なぜ業務管理でローコードが有効なのか

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チームでの作業を可視化するクラウド型の業務管理ツールを提供しているのが「Monday.com(マンデードットコム)」だ。プログラミング不要でさまざまな機能が実装できるローコード/ノーコード開発プラットフォームとして、現場のニーズに合わせて自由にカスタマイズできるのも魅力となっている。2012年に創業された同社はすでに12万社以上の顧客企業を抱え、2021年6月には米国でIPOを実施して5億7,300万ドル以上を調達した。主に非IT部門での利用が進む「Monday.com」について、注目の理由やその機能について、わかりやすくひも解いていこう。
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業務管理ツール「Monday.com」の利用イメージ。膨大なテンプレートが用意されている

顧客は12万社以上、2021年6月にIPO

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 コロナ禍の影響でテレワークを導入する企業が増え、新たな働き方を考える必要に迫られている。オフィスに集まらなくても、チームがどのような仕事をしているのかを可視化し、全体の方向性を一致させる必要が出てきた。また、働き方改革を背景に、業務のデジタル化を促進し、自動化・省力化を実現する施策が求められている。

 このようなニーズに応えて勢いに乗っているのがMonday.comだ。Monday.comは2012年にイスラエルで「dapulse」という名称で創業された。現在は米国・英国・オーストラリアなどにオフィスを構え、700人以上の従業員を抱える規模に成長している。その顧客は12万社以上、190以上の国でユーザーを獲得している。同社によれば、アドビ、コカ・コーラ、ロレアル、日本のヤフーなども活用しているという。

 同社のビジネスモデルはSaaS型で、利用した分だけ課金する仕組みだ。スタンダードプランであれば、ユーザー一人あたり月額1,100円で利用できる。ほかにも、提供される機能などによって無料からエンタープライズ向けまで異なるプランが用意されている。

 2021年6月にはニューヨーク証券取引所でIPO(新規株式公開)を行い、その時価総額は75億ドルに達した。上場にあたっては、セールスフォースやズーム(ZVC)らも投資家に名をつられている。近年の成長は目覚ましいものがあり、年間の売上の成長率は85%にのぼり、2020年度の売上は2億3,600万ドルに上っている。

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Monday.comの売上の推移
(出典:Monday.com発表資料

 これほどの成長をしているのは、新しい仕事の進め方に合ったソリューションを提供しているからだ。フォレスター社の調査では、Monday.comを導入した企業は、生産性向上により従業員一人当たり、一週間に3時間分の時間が短縮されたと試算している。また、キャンペーン施策の事例では、作業時間が27%削減されたと言う。

 定量的な効果に加え、チーム内での仕事の割り振りが明確になったために、透明性が高まるという定性的な効果も確認されている。

 また、これまで手作業で行っていた単純作業が自動化されることで、メンバーはより高度な作業に集中できるという利点もあると同社は主張している。

非エンジニア中心の業務管理ツール

 Monday.comが手がけているのがオンラインで業務管理を行うプラットフォーム「Work OS(ワークOS)」だ。チームで進めている作業を一覧化し、誰が何をしているのかを感覚的に理解できる。トレーニング不要で誰でも簡単に使えるのが利点だ。


 たとえば、マーケティング部門で、あるキャンペーンを実施するという作業を考えてみよう。広告バナーの作成や、ソーシャルメディアへの投稿といった作業を「タスク」として登録し、誰がいつまでに何をするのかを指定できる。作業が進むにつれて、仕掛中、完了といった進捗状況を設定し「ボード」上でタスクを一覧化する。また、キャンペーンを実施した後は、要した経費や時間を集計して、投資対効果の計測にも使える。

 Monday.comのプラットフォームはさまざまな業界・部門に対応している。プロジェクト管理、営業、デザイン、ソフトウェア開発、人事、製造、教育、不動産、建設、スタートアップなど、業務の内容に合わせて200以上のテンプレートから最適なものを選択できる。

 さらに、自動化機能を数多く備えて生産性向上に寄与する。たとえば、特定の作業について、締め切りが近づいたり、作業が完了したりしたら、Eメールを送信するといったルールが生成可能だ。ルールに基づいてチームの状態を自動的に共有できるので、作業報告に要する手間を軽減する。

 他のツールとの連携も豊富に用意されているので、自社が使っているツールに合わせて統合できるのもメリットと言える。Microsoft Teams、Dropbox、Slack、Zoom、Googleカレンダーなど、オンライン会議やオンラインストレージを使って業務管理が行える。また、サードパーティの開発者が作成したアプリと連携し、必要な機能は後から追加できる。

 チームで業務管理を行うツールは、ソフトウェア開発の分野では豊富にあったが、エンジニアによる利用が想定されたものが中心だった。リモートワークの普及によって、あらゆる分野でオンラインでの業務管理が必要になるにつれて、非エンジニアであっても、自由にツールを編集して、業務管理するニーズが高まっていた。

 実際、Monday.comは非エンジニアからの利用に大きなビジネス機会を見出している。同社の顧客の7割はIT以外の部門だと言われ、業務管理ツールの裾野を広げてきた。これまではExcelやホワイトボードで、作業の状況をまとめていたチームでも、オンラインツールによって効率的に業務管理が行えるようになったのだ。

【次ページ】業務管理に特化したローコード開発プラットフォーム
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