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  • 2014/05/26 掲載

佐賀県の高校でも問題発生 教育ICTにおけるタブレット浸透のカギは民間事例にあり

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2014年度より、佐賀県の教育委員会は県内36の県立高校でタブレットを導入した授業を開始した。モバイルデバイスは、業務スタイルだけでなく学校教育の現場も変えつつあるようだ。通信講座型の進学塾ではタブレット配布コースが人気であり、佐賀県に限らず、公立の小中高校でも一人1台環境を目指したタブレットの大量導入するところが増えている。しかし、ICTの利活用ステージが変わった場合、必然的にその運用ポリシーやセキュリティ対策も見直す必要があるので、教育ICTにおけるタブレット導入の課題と解決策を考えてみたい。

教育ICTの課題は、リテラシーだけではない

 これまでも、学校教育においてPCや携帯電話に関する問題は存在していた。主なトピックは、携帯電話、PC、スマートフォンによるいじめや犯罪被害など、児童・生徒を守るためのセキュリティや情報リテラシーの問題だ。

 児童・生徒を守る対策は依然として必要であり、改善も続けていかなければならない。しかし、デジタル教科書の利用、タブレットの利用が進むと新たな問題が浮上してきた。そのことを改めて意識したのは、佐賀県の教育委員会が県立高校の授業にタブレットを本格的に導入するとして、その運用が始まった今年の新学期に入ってから起きたある問題がきっかけだ。

学校タブレットにスパイウェア?

 その問題とは、高校に一斉導入したタブレットへの教材コンテンツのダウンロードにトラブルが頻発し、タブレット授業が思ったように進んでいないという問題だ。原因は、授業時間中にダウンロードが終了しない、エラーが出るなど、事前の調査や準備を怠らなければ回避できるものだ。

 各種メディアがこの問題を報じると、Twitterをはじめとするインターネット上で県や業者を非難する書き込みが見られた。その中に、生徒のアプリやコンテンツを管理するため「スパイウェア」を仕込んでいるのでは、という疑惑をむける書き込みもあり、筆者はこの疑惑に関して佐賀県へ回答を求めた。

【次ページ】利用者側が理解すべき新たなリスクとは
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