- 2012/07/02 掲載
中堅中小企業IT市場調査:復興需要あるも電力不足や円高でIT支出は抑制、2012年予測はマイナス0.6%
2012年の国内経済は、復興需要の本格化が見込まれているものの、全国規模で電力不足の懸念が高まっているほか、円高、欧米経済の動向などの影響によって、不透明な状況が続いている。また、大手製造業の生産拠点の海外移転による影響も深刻化しつつある。
そのため、多くの中堅中小企業でIT支出は抑制傾向が継続し、2012年は0.6%のマイナス成長が見込まれるという。ただし、産業分野別では、情報サービスのプラス成長を予測(2012年 前年比成長率:1.5%)した。
なお、2013年にはIT支出を再開させる企業が徐々に増加するとみているが、本格的な回復は2015年以降を予測しているという。
地域別では、2012年は近畿地方、九州/沖縄地方を除いた各地域でマイナス成長を予測した。特に東日本大震災で被災した北海道/東北地方では、復興需要が拡大しているが、多くの中堅中小企業では業績回復が遅れているため、2012年もマイナス成長(同:マイナス4.0%)にとどまるという。
一方で、近畿地方(同:0.0%)、九州/沖縄地方(同:0.0%)は、電力不足、円高などの影響を受けるが、事業継続/災害対策などの目的で拠点を設置する企業が増加していることからIT支出はほぼ横ばいで推移するという。
2013年は、北海道/東北地方、関東地方で復興需要などによってプラス成長に回復が見込まれるが、その他の地域では、大手製造業の生産拠点の海外移転の増加などの影響を受けて、2014年までマイナス成長が継続するという。
IDC Japanは、国内中堅中小企業IT市場では、多くの企業でIT支出の回復が遅れていることに加えて、今後中堅中小企業の海外進出の拡大によって、国内でのIT支出の抑制が見込まれるため、市場の低迷は長期化すると指摘している。
「ITベンダーは、市場拡大を図るために、多くの中堅中小企業が経営課題として抱えながらITの活用が進んでいない分野にITソリューションを積極的に提案することで、『隠れたITニーズ』を掘り起こす必要がある。」(IDC Japan ITスペンディング シニアマーケットアナリスト 市村 仁氏)
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内中堅中小企業IT市場 2011年の実績と 2012年~2016年の予測アップデート」(J12100104)にその詳細が報告されている。
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