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チェックポイント(1)
パフォーマンス(処理速度)
PCを選ぶ際に、まず気になるのが各製品のパフォーマンス(処理性能)だ。スピードが求められるビジネスにおいて、PCで何か作業をするたびに処理がもたつくようでは困ってしまう。PCのパフォーマンスは、本来CPUやメモリ、HDD、グラフィックチップなど、搭載されているパーツの性能で決まる。BTOでカスタマイズができる場合は、各機種ごとの差別化は本来は図りづらい。しかし液晶一体型PCは、一般的な分離型のPCとは若干事情が異なる。
液晶一体型PCの場合、省スペース化を図るため、本体の内部構造が分離型のPCより複雑になっている。そのためBTOによるパーツ変更の選択肢が、分離型のPCと比べて限られているのが実情だ。また、同様の理由で、拡張性も分離型のPCよりも低い。そのため、ユーザーが後からパーツを追加・交換したりといったことが行いにくい。例えばグラフィックカードの追加などは、基本的に行えない。そのため購入時点で、パフォーマンスに優れた製品を選んでおくことが重要になるのだ。
それでは実際に、各製品のパフォーマンスをベンチマークの数字を元に見ていこう。比較にはFutureMarkの統合ベンチマークソフト「(1.2.0)」を用いた。本ベンチではCPU、メモリ(Memory)、グラフィック性能(Graphics)、HDDの各性能を計測し、そのスコアを元にした総合値である「PCMark」を算出している。ベンチマーク結果については以下に示すグラフを見てもらいたい。
総合成績であるPCMarkの数字を見れば分かるとおり、今回のテストにおいては日本HP「HP Compaq 8200」が最も優れた成績を残し、それに「ESPRIMO K552/D」が続く形となった。各製品についてのベンチマーク結果を詳細に見ていこう。
パフォーマンスの比較表 |
機種名 | Vostro 360 | Mate タイプMG | HP Compaq 8200 | ESPRIMO K552/D | ThinkCentre Edge 91z |
PCMark | 8325 | 7753 | 8909 | 8508 | 8379 |
CPU | 10423 | 8203 | 10464 | 9259 | 10485 |
Memory | 9194 | 7688 | 10447 | 9263 | 10469 |
Graphics | 3275 | 4105 | 3886 | 5351 | 3479 |
HDD | 8315 | 7264 | 8186 | 6643 | 7253 |
採点 | 8 | 6 | 10 | 9 | 8 |
■Vostro 360 8点
CPUとHDDはトップの日本HPと同製品を使っている。しかし今回使用したモデルについては、メモリが4GB×1枚構成でシングルチャンネル動作になった分、数値が伸びなかった。同一メモリ×2枚構成のデュアルチャンネル構成のほうがメモリの速度は高速となる。
■Mate タイプMG 6点
CPUがモバイル向けのCore i5-2430Mで、クロック数も他製品より0.1GHz低い2.40GHzだったことからCPUの数値が低めとなった。またメモリもシングルチャンネル構成だ。グラフィック性能については比較的優秀だが、全般的に数値は低めとなっている。
■HP Compaq 8200 10点
全5機種中最高の値を残した。CPU性能が高かったのに加え、HDDが3.5インチの6GB/sと高速な製品を使用。メモリも2GB×2のデュアルチャンネル構成だった分、他製品を上回る数値を残した。パフォーマンス的には非常に優秀といえるだろう。
■ESPRIMO K552/D 9点
PCMarkの数字はHP Compaq 8200に次ぐものだが、これはグラフィック性能がIntel HD Graphics 3000(他機種はIntel HD Graphics 2000)だったことで引き上げられてる。他の数字では、特にHDDがノートPCと同様の2.5インチの3GB/sモデルなので伸びなかった。
■ThinkCentre Edge 91z 8点
CPUとメモリはHP Compaq 8200と同レベルで優秀な数字を残している。ただしグラフィック性能とHDDの数値が低めとなっており、総合的な成績では3位にとどまった。
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