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  • 2024/09/09 掲載

生成AI導入を諦めるのは「まだ早すぎる」、絶対知るべきガートナー流「活用8カ条」

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社会やビジネスの在り方に大きな変化をもたらしつつある生成AI。急速な生成AIの進化の一方で、利用側の知識が十分に追いついていないこともあり、企生成AIを効果的に活用できている企業はまだ多くないと見られる。企業が生成AIを独力で適切に使いこなすための「8カ条」についてガートナーの亦賀 忠明氏が解説する。
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AI活用を成功に導くために必要なこととは
(出典:ガートナー(2024年5月))

AI活用成功に必要な「8カ条」

 生成AIの急速な進化の中で、活用に向け多様な課題が浮上している。「PoCの結果は芳しくなかった」、「利用環境を整えたが、なかなか使ってもらえない」、「利用ガイドラインや人材育成計画をどう作っていいかわからない」は序の口だ。

 そんな生成AIについて、「トップダウンで生成AIの推進を突如指示され困り果てているとの相談もしばしばです。AI導入は手間の割に利幅は薄く、ベンダーの手厚い支援も望み薄です」と語るのは、ガートナー ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀 忠明氏である。

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ガートナー
ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト
亦賀 忠明氏

 そうした状況の中でAI活用を成功させるために、亦賀氏が必要性を訴えるのが組織全体の意識や体制作りだ。

 そのための具体的な取り組みとなるのが以下の8項目である。
1.「人材づくり」を最重要の評価項目に
2. 新たな産業革命の到来を理解させる
3.「不安と維持」から「好奇心とチャレンジ」へ
4.「作業者」から「クリエイター」へ
5.「丸投げ」から「自分でやる」へ
6.「利益」ではなく「社会倫理」を第一に
7.「業務」から「デジタル前提の新たなビジネス」へ
8. まずは「学び」、「練習」を開始する
 ではこれらの取り組みについて、具体的に見ていこう。

AI活用への「過剰な期待」はNGなワケ

 まず「『人材作り』を最重要の評価項目に」においては、企業の目標は利益の極大化であるという点を思い起こす必要がある。

 ただ、この利益の極大化に向けてAIを活用しようとしても、まだAIに関する社員の知識は総じて乏しく、AIによる利益の創出は期待しにくいという現状がある。

「その意味で、現時点では下準備として人材作り導入担当者は最重視すべきです。知識レベルを基に育成状況を計数的に捉えることで、“AI=利益”と捉えがちな経営層への客観的な説明材料も用意できます。AI教育に前向きという企業イメージは、若手社員の採用にも大きく貢献します」(亦賀氏)

 続く「新たな産業革命の到来を理解させる」については、デジタルの破壊的イノベーションによる新たな産業革命がすでに進行中という現状があると亦賀氏は話す。

 そうした状況において、AIは中核技術の1つであり、今後は使いこなせて当たり前のテクノロジーであることを粘り強く説明する必要があるという。

 AIの適切な利用のためには、AIに対する正しい理解も不可欠だ。現状のAIへの期待は過剰で、“夢物語”が語られることも多い。そうした事態の回避のために現状のAIが可能・不可能なことや、今後のAIのロードマップを社員に正しく認識させるとともに、使い方の“手本”も提示した上で正しい活用を促すべきなのだという。

「CQ(Cultural Intelligence Quotient)の高い人材を中核に据えると、コミュニケーション能力の高さから教育効果は一層高まります」(亦賀氏) 【次ページ】リーダーが果たすべき「ある役割」

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