原氏が監督に就任し、チームを作り上げるために重視したのはスーパーランナーを作ることではなく、組織全体で強くなること。

　具体的には「理念」「行動指針」「ビジョンの共有」「明確な評価基準」の4つを重視した。

　これを浸透させていく上で、最初は上意下達の指導、すなわちティーチングを行い（ステージ1）、少しずつ組織化して学生に権限も委譲していった（ステージ2）。

　その後コーチング期に突入し（ステージ3）、10年ぐらいかけて「支援型の運営組織」に変わっていったという（ステージ4）。

　あくまでも箱根駅伝は一つのツールであり、社会に役立つ人材の育成や大学駅伝界のイメージアップへ貢献、同学約38万人の卒業生の一体感を作るという想いでチームを運営していると語った。