在米ジャーナリスト 岩田 太郎
米NBCニュースの東京総局、読売新聞の英字新聞部、日経国際ニュースセンターなどで金融・経済報道の基礎を学ぶ。現在、米国の経済を広く深く分析した記事を『週刊エコノミスト』などの紙媒体に発表する一方、『Japan In-Depth』や『ZUU Online』など多チャンネルで配信されるウェブメディアにも寄稿する。海外大物の長時間インタビューも手掛けており、金融・マクロ経済・エネルギー・企業分析などの記事執筆と翻訳が得意分野。国際政治をはじめ、子育て・教育・司法・犯罪など社会の分析も幅広く提供する。「時代の流れを一歩先取りする分析」を心掛ける。
人口800万で全米第1位のニューヨーク市やその他の大都市で新型コロナウイルスが大流行し、感染者数は累計約19万人、死者数は約3900人(米ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)を突破して中国やイタリア、スペイン、英国をしのぐ「世界一の新型肺炎震源地」になった米国。各州や自治体が感染拡大予防を目的とする外出禁止令を次々と発令する中、世界一巨大な「米国経済」という列車に急ブレーキがかかる。経済のロックダウンによる失業率は最終的に1930年代初頭の大恐慌時の24%を優に超えると予想される。米議会は国民への現金給付など2兆ドル(約240兆円)規模の過去最大の経済対策法を成立させたが、現時点のデータや専門家の見解では、「医療危機から生じる金融危機」という最悪のシナリオを覚悟すべきかもしれない。