アステラス製薬事例:Senjuと歩む運用管理20年の歴史を振り返る
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ジョブの実行ツール、管理ツールは縁の下の力持ち
2005年に、1923年創業の山之内製薬と1894年創業の藤沢薬品が合併することで生まれた同社が、Windowsサーバベースのシステムを手がけたのは今からおよそ20年前にさかのぼる。当時、基幹系システムを順次Windows化していくのに従って、「ジョブ」の概念を取り入れなければならないケースが出てきて、そこから運用管理ツールとの付き合いが始まった。
長年同社のシステムを支えている運用管理ツールの意義について、アステラス製薬 コーポレートIT部井上氏は次のように語る。
「ジョブの実行ツール、管理ツールというのは、言わば縁の下の力持ちです。そのため、ツールと言えばツールなのですが、本当にインフラに近いツールだと考えています。たとえば、これが明朝まで動かなかった場合、物流網からの製品の出庫は止まりますし、銀行への振り込みもできません。そうなればもう弊社だけの問題ではなく、取引先も含めての問題になりかねません」
こうした同社のジョブ処理を長らく支えてきたのが、NRIのSenju/OC(導入当時の名称は千手)だ。
「最初にSenju/OCを導入した理由はいろいろありましたが、最初に使っていたから今も使い続けてきたというわけではありません。細かい見直しは除いて、5~10年に1度ぐらい、ハードウェアのリプレースのタイミングで見直しをかけています」
アステラス製薬がSenju/OCを使い続けてきた理由は大きく2つあると井上氏は指摘する。1つめは、長い歴史の中で、一度も大きな事故がなかったこと。もう1つはジョブ階層の深さだ。同社の営業系サーバでは、7階層まで使っているが、他の管理ツールではそこまで対応していないものが多かった。
「実はSenju/OCも、新バージョンが登場したときに、敢えて実績のある前バージョンを導入してきた経緯があります。それは、たとえ一晩であろうとジョブ実行ツールを停止させるわけにはいかないからです。それぐらいミッションクリティカルな存在だと思っています」
徹底して「止めない」ことを追求してきた運用管理ツール、そんなツールが必要とされてきたアステラス製薬のサーバ運用の歴史を、Senju/OCの導入変遷とともに時系列でひも解いていこう。
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