NRI事例:金融機関向けクラウド基盤、いかにして高レベルの統制ルールを適用したのか
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クラウド基盤の保守・管理のワークフロー化が急務に
同社は現在、「NRIクラウド」と「NRI金融クラウド」という2つのクラウド基盤を提供している。NRIクラウドは、主に同社が個々の企業向けに開発したシステムを運用する基盤であり、NRI金融クラウドは、金融機関へのASPサービスを提供するための基盤だ。NRI金融クラウドについて、IT基盤統制推進部長の藤宮昌和氏は次のように説明する。
「たとえば、金融機関の場合、バックオフィスの業務は業態ごとにほぼ共通です。そこで、各金融機関で個々にシステムを構築するのではなく、我々が業態ごとに共同のASPサービスを構築させていただき、それを金融機関に利用していただく形態をとっています。NRI金融クラウドは、これらのASPサービスを提供する基盤です」(藤宮氏)
NRI金融クラウドは、2012年11月に開業した最新鋭の第3世代データセンター「東京第一データセンター」を中核として提供される。NRIでは、現在、NRI金融クラウドで金融機関向けサービスを提供すると同時に、これまで同社が提供してきた主要なASPサービスを金融クラウドにのせる作業も同時並行で進めている。そこで直面した課題について、IT基盤イノベーション事業本部 IT基盤統制推進部 内田英里 氏は次のように説明する。
「昨年度からNRI金融クラウドが立ち上がり、2014年1月から金融機関向けサービスの提供がスタートしました。そのため、昨年度はクラウドとしての内部統制ルールを決めて運用にのせる作業を行いました。そして、今年の1月から、統制ルールにしたがってクラウドを維持・管理する部門が運用を開始したところです。最初は組織も小さかったのでExcelで対応していたのですが、徐々に規模も大きくなってきたので、運用をシステム化する必要に迫られていたのです」(内田氏)
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