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地球温暖化に伴う気温上昇や異常気象、地政学の不安定化は、社会に深刻な影響を与えつつある。ビジネスにおいても温暖化は他人事ではなく、各企業はカーボンニュートラルの取り組みに向き合う必要に迫られている。カーボンニュートラルを実現するために社会で必要な「ある変化」について、東京大学先端科学技術研究センターの杉山正和氏が解説する。
なぜ温暖化は「他人事」ではないのか
しかし、人間の欲望には限りがない。豊かになっても、科学技術の発展をさらに追求し、より多くのエネルギーを発掘して使っていくということを繰り返してきた結果、自然の在り方、地球の在り方を変えることになってしまった。もともとは人間の活動は自然のごく一部だったはずが、いつの間にか地球の中で無視できないものになった。地球のエネルギー循環の中で相当な部分を人間活動がエンジニアリングするまでになってしまったのだ。その結果、大気中のCO2濃度が徐々に高まっていき、太陽からきた熱が宇宙に逃げにくくなり、地球温暖化が起こった。
この地球温暖化は、ビジネスにおいても大きな影響をもたらしている。企業がカーボンニュートラル(脱炭素)の取り組みなどを通して、持続可能な社会構築に貢献する必要性が増してきたのだ。
このCO2の濃度上昇について、「今まで私たちが経験したことのない速さの変化を引き起こす可能性が非常に高い」と話すのは、東京大学 先端科学技術研究センター 所長 杉山 正和氏だ。
杉山氏はCO2濃度の上昇について、最悪のケースを想定してなんとかして食い止めるソリューションを持っておく必要があると説く。そうしなければ、温暖化の結果異常気象が起こり、地政学の不安定化、すなわち海面が上昇して人が住めなくなる地域ができて、その地域から難民が大量に日本に押し寄せるというようなことも起こりえるという。
では、カーボンニュートラルを実現して地球を将来の世代に引き継ぐためにはどうすればよいのだろうか。杉山氏が事例も交えて詳しく解説する。
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・地球温暖化を救うのは「原子力より水素」と言えるワケ
・危機回避にこの先「絶対必須」な転換とは
・エネルギーや貨幣よりも最大生産を目指すべき「ある項目」
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