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  • 2022/08/29 掲載

グーグルはバーチャル量子コンピューター「QVM」提供で何を狙う? 激化する開発競争

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グーグルが仮想環境で動く量子コンピューター「Quantum Virtual Machine(QVM)」をローンチしておよそ1カ月。同社は2021年5月に、今後10年以内に実用的な量子コンピューターを開発するという長期目標を発表。量子コンピューター開発に、数十億ドルを投資するとも報じられている。量子コンピューター分野で、グーグルはどのような取り組みを行っているのか、その最新動向を探ってみたい。
執筆:細谷 元
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グーグルは今後、量子コンピューター開発に数十億ドルを投資するなど本腰を入れる
(Photo/Getty Images)

グーグル、仮想量子コンピューターをローンチ

 グーグルは2022年7月19日、仮想環境で動く量子コンピューター「Quantum Virtual Machine(QVM)」をローンチした。

 グーグルの発表によると、このQVMは同社ラボにおける量子コンピューターのプログラミングをエミュレートでき、サーキット検証(circuit validation)などを実行できるようになるという。

 この過程では、グーグルの量子プロセッサー「Sycamore」が活用される。

 Sycamoreプロセッサーにおける、量子ビットディケイ(qubit decay)、ディフェージング(dephasing)、ゲート(gate)、読み出しエラー(readout errors)などの測定値をQVMにフィードし、これをプロセッサーの量子ビット接続(qubit connectivity)と組み合わせ、量子プロセッサーのような出力をシミュレートする。

 QVMはブラウザからPythonを実行できるWebサービス「Colab」を介して無料で利用でき、量子コンピューターのプログラミングやプロトタイピングを簡単に行えるようになる。

 量子プログラミングを構築する上で、グーグルが公開したオープンソースの量子プログラミングフレームワーク「Cirq 1.0」を利用することも可能。Cirqは、量子コンピュータープログラミングの記述・実行・結果を分析するためのPythonベースのフレームワークだ。

画像
量子コンピューター上でのソフトウェア環境も整いつつある
(出典:グーグルの発表)

【次ページ】量子コンピューターの開発動向
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