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デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)が2017年6~7月に実施した上場企業を中心とする238社を対象にした調査では、「働き方改革」に関して従業員の約半数が「満足できない」と回答している。同社では、働き方改革を単なる長時間労働是正だけでなく、「生産性の向上とエンプロイー・エクスペリエンス(従業員が企業や組織の中で体験する経験価値)の改善」と定義しているが、どのような改善なら「効果を実感」してもらえるのか。
働き方改革の実施企業は2015年から倍増、従業員の健康や満足度を重視
働き方改革の取り組み状況についての質問では、「推進中」が63%、「すでに実施した」が10%で、その合計は73%と2013年(30%)、2015年(34%)から倍増した(
図1)。
改革の目的についての質問では、「生産性の向上」が87%と最も多く、「従業員の心身の健康の向上」(76%)、「従業員満足度の向上」(74%)と続いた。
企業の生産性だけでなく、”従業員体験(エンプロイー・エクスペリエンス)”の視点から改革を志向する傾向が表れたとしている(
図2)。
約半数が働き方改革の効果を感じるも、44%は従業員の満足を得られず
働き方改革の効果に関する質問では、約半数の49%が「効果が感じられた」と回答している。
しかし、内訳を見ると「効果が感じられ、従業員の満足も得られた」(28%)、「効果が感じられたが、従業員の満足は得られなかった」(21%)、「あまり効果が感じられず、従業員の満足も得られなかった」(22%)、「全く効果が感じられず、従業員の満足も得られなかった」(1%)と、従業員の満足を得られなかった企業は44%にのぼる(
図3)。
【次ページ】なぜ「働き方改革」の成果に満足できないのか
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