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日本を代表する日用品メーカー、花王は働きやすい職場づくりで古い歴史を有している。世間でも同社の働きやすさはよく知られているところであろう。そんな同社では人財を「最大の資産」と位置付け、就業制度や福利厚生、教育研修などを充実させるとともに、それらを全社員が柔軟に活用しやすいような風土醸成に努めている。では具体的に、どのような取り組みを進めているのだろうか。今回は、キーパーソンの1人である人財戦略部門 DE&I推進部 DE&I推進部長 齋藤 菜穂子氏に話を聞いた。
花王の注目すべき「人財戦略」
「当社では、人財こそが最大の資産と位置付けており、価値創造サイクルの出発点もまた人財戦略です。その人財戦略を実践して社員の活力を最大化することで、よきモノづくりを進化させ、投資して強くなる事業への変革を進めています。そうして創出した社会面や財務面でのインパクトを、また社員活力の最大化というインプットへと循環させていく──それが価値創造サイクルです。このサイクルを回しながら企業としてのさらなる発展を目指しています」(齋藤氏)
人財戦略の中でも、歴史的に花王が注力し続けてきているのが女性活躍推進である。これまでも企業活動全体を通じて、人権や社員の多様性を尊重してきた同社だが、2023年にはそうした取り組みをさらに強化する「ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DE&I)方針」を策定・発表した。
「DE&I方針では、女性を含めた全社員の多様性を尊重するのはもちろんのこと、花王グループ全体として、ビジネスパートナー、そして生活者を含むすべてのステークホルダーとともに、DE&Iの実践を促進することで、社会と事業のさらなる発展を目指していくことを明示しています」(齋藤氏)
では社内については具体的にどのような取り組みを進めているのだろうか。働きやすい職場づくりを「社員活力の最大化」という成果につなげている花王の施策について紹介する。
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