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- 2016/09/05 掲載
アクセルスペースとはいかなる企業か?JAXAが人工衛星開発を「丸投げ」できる理由
ビジネスモデル:人工衛星
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アクセルスペースはコスト1/100、期間1/5で人工衛星を開発する
こうした中、人工衛星の開発・製造・運用まで全てを委託するという一大プロジェクトを受注したのがアクセルスペースです。
アクセルスペースは東京大学・東京工業大学で生まれた超小型衛星技術をもとに2008年に設立されました。世界初の民間商用小型衛星「WNISAT-1」をはじめとした人工衛星を、圧倒的な低コストで開発しています。
これまで政府主導で行われてきた人工衛星が民間でも開発できるようになったのは、その小型化・低価格化が理由です。アクセルスペースは、大型衛星の1/10~1/100のコスト、5~10年かかっていた開発期間も2年以内まで短縮させています。80キロほどの重量なので、都内のオフィスで製造できてしまうというのは驚きです。
アクセルスペースのビジネスモデルとは?
アクセルスペースのビジネスモデルは、単に人工衛星を作って売るという類のものではありません。「AxelGlobe」と命名されたデータ分析プラットフォームによって、ユーザー企業は衛星画像から新たな知見を得られるようになります。人工衛星を所有せずに、必要なデータだけを解析できる「人工衛星・アズ・ア・サービス」、あるいは「宇宙ソリューションプロバイダー」というべきビジネスモデルです。衛星画像が利用できる分野として、以下のような領域が提案されています。ユーザー企業はデータを取得し、独自の分析を行って、新たなサービス開発ができるのがメリットです。
農業:収穫適期の把握、水・肥料の管理
林業:違法伐採の発見、森林の樹種判断
資源:プラントの監視
AxelGlobeのプロジェクトでは、2020年までに10機、2022年までに50機の打ち上げを予定しています。50機の人工衛星が全陸地の45%を網羅し、毎日撮影される画像によって、必要な衛星データが誰でも手に入るようになるのです。
【次ページ】宇宙ビジネスはインターネットのように社会を変えるか?
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