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- 2020/07/13 掲載
交通サービス企業Splyt(スプリット)は何がスゴイ? スーパーアプリ企業が活用のワケ
移動手段の多様化とアプリのスーパーアプリ化
近年は移動の手段が多様化し、その状況に合った方法が選択できるようになっている。飛行機や電車、バスに代表される公共交通に加え、配車サービスを通したライドシェアリング、レンタル自転車やスクーターといった具合に交通サービスの選択肢が広がってきた。こうした動きはMaaS(Mobility as a Service)への動きの一つとも言える。一方で、多様な選択肢を前にした利用者は個別のサービスを選択するのが手間になってきており、最適な方法を提案してほしいというニーズがある。そこで、目的地までに利用する交通機関をスマートフォンアプリなどで一括比較できるサービスが好まれている。各交通サービスを一つに集約して比較できれば、ユーザーは経路探索や支払いも一括で行えるようにもなる。
交通サービスと連携して利用者の利便性を増やしたい事業者とはズバリ、スーパーアプリを運営する企業だ。スーパーアプリとは、メッセージングや決済、送金、タクシー配車、eコマースなど、多様なサービスを一貫したユーザー体験として提供することを目指したアプリのこと。
スーパーアプリと交通サービスの連携を促進するマーケットプレイス
こうした中で、移動手段のマーケットプレイスとして期待されるのが、Splyt(スプリット)だ。2015年に英国で創業された同社は、配車サービスを始めとする交通手段と、旅行サイトやスマホアプリを接続するサービスを開発した。わずか5年で多くの事業者と提携を進め、150カ国2000都市へと展開されている。スーパーアプリが新たに交通サービスを組み込む際に、Splytの接続機能は連携を容易にしてくれる。
たとえば、アジア圏では多彩なサービスを組み合わせたアプリAlipayと、配車サービスGrabがSplytを通して接続されている。Alipayを使うユーザーは、目的地へ向かう際にGrabの配車サービスが使えるが、Grabのアプリを別途導入する必要がなく、Alipayの中で利用が完結する。AlipayにとってはSplytを通すことで容易にGrabのサービスが追加されるし、Grabにとっては、新たなユーザーを獲得するチャネルとなる。
Splytが提携した交通サービスは、イスラエルの配車サービスGettなどが挙げられる。一方、交通サービスを利用する側としては、旅行サイトBooking.com、Trip.comなどがある。
他にもWeChatやGo-Jekはスーパーアプリの代表であり、UberやLINE、PayPayもスーパーアプリとしての展開が期待されている。これらの企業はすべてSplytが今後、顧客として獲得していくべき企業となるだろう。
【次ページ】MaaSは今後どうなる?知っておくべきレベル0~4
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