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- 2015/10/06 掲載
ティントリ CSOに聞く、大規模仮想化環境に最適なストレージ選びのポイント

ソリューション特化型ストレージが台頭
マクガイア氏:これまでのストレージベンダーは、高速化、冷却、縮小化という分野とともに、最適な使用環境、最適な管理環境を提供することに注力して開発を行ってきました。ユーザーセントリックを追求していく中、使用用途に合わせたストレージを開発していくという動きが起こってきました。これが、新興ベンダーが続々と誕生している理由の一つです。
つまり新興ベンダーの多くはデータマネジメントならデータマネジメント、アーカイブならアーカイブに特化というように、ユーザーの使用用途に合わせたストレージを開発しているということではないでしょうか。
──その中でティントリの特徴は何でしょうか?
マクガイア氏:ティントリの製品は仮想化環境であれば使用用途を問わないのが特徴です。ティントリを創設者であるキーラン・ハーティは元VMwareでエンジニアリング担当の上級副社長として、VMwareの開発を主導した人物です。当時、VMの作成は容易にできるのですが、それに合わせたストレージの構築には2~3日かかっていました。しかもVMの管理者はストレージのことはわかりません。「このままだときっとストレージが仮想化のネックになる。そうならないためにも、VMを簡単に認識できるストレージを作ろう」という彼の発想から設立されました。
──どのような点が評価されているのでしょうか。
マクガイア氏:VM-aware Storage(VAS)、VMを認識するストレージであることももちろんですが、私たちが提供する最大の価値は、「お客さまの選択が楽になること」です。たとえばお客さまがオールフラッシュアレイを使いたければオールフラッシュアレイを提供できますし、フラッシュとディスクのハイブリッドアレイを選びたければハイブリットアレイも提供できます。両者を使いたければ両者を一度に提供できます。
そしてもう一つの評価ポイントは「管理が非常に簡単なこと」です。そのために注力しているのがソフトウェアの開発です。ティントリのストレージが仮想化環境であれば、どんな用途にでも対応でき、運用も簡単です。それを可能にしているのがソフトウェアで、当社が今最も注力しているところです。
今ではティントリで稼働しているVMの数はワールドワイドで40万、アプライアンス数は2000台に達しています。またユーザー数も800ユーザーとなりました。また来年にはVM数は100万に達するでしょう。
管理を容易にするソフトウェア開発に注力、そこが差別化に
──ソフトウェアへの投資は昨今のストレージベンダーが口を揃えていることでもあります。どの辺がティントリならではのポイントなのでしょうか?マクガイア氏:他ベンダーももちろん、ソフトウェアを提供していますが、そのソフトウェアで見ることができるのはストレージ内のワークロードだけです。つまり自社のストレージを管理するためのソフトウェアを提要しているのです。一方私たちのソフトでは、ハイパーバイザーおよびストレージの双方を一元的に見られるソフトウェアになっています。
私たちのお客さまはサービスプロバイダをはじめ、非常に大規模なエンタープライズのお客さまです。これらのお客さまはサーバの仮想化フェーズが終わり、これからはハイブリッドクラウドに向けての対策が必要になるはずです。そこでティントリではこのようなお客さまのニーズに対応すべく、機能強化に取り組んできました。
現在、一括管理できるVM数は10万まで拡大し、VMware vSphere Hypervisorだけではなく、マイクロソフトのHyper-V、シトリックスのXenServer、レッドハットのKVMをサポートし、OpenStackにも対応しています。
ティントリであれば、オンプレミスにもオフプレミスにも対応できるので、企業はより簡単にハイブリッドクラウド環境を構築することができるようになると思います。
【次ページ】今後のストレージの選び方で大事なポイント
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