• 2015/08/25 掲載

Eコマース、半数は依然としてPCで利用 「商品購入の際は、じっくり比較したい」

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ニールセンの調査によると、PCとスマートフォンを合わせたインターネット利用時間全体のうち、スマートフォンからの利用は70%を占めていることがわかった。また、利用時間の長いサービスカテゴリで比較すると、ゲームや動画を含む「エンターテイメント」(72%)、サーチやSNSを含む「サーチ、ポータルとコミュニティ」(71%)は、インターネット利用全体と同様、スマートフォンからの利用が約70%を占めていた。
 一方で、ECサイトや価格比較サイトを含む「Eコマース」は、スマートフォンからの利用時間とPCからの利用時間が拮抗していた。

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インターネット利用時間シェア PC vs. スマートフォン 2015年7月

スマートフォン:Nielsen Mobile NetView ブラウザとアプリからの利用
PC:Nielsen NetView 家庭および職場からの利用
※Nielsen NetViewは2歳以上の男女、Nielsen Mobile NetViewは18歳以上の男女
※インターネット利用全体の利用時間は、ニールセン独自に分類しているサービスカテゴリ全体の利用時間


 次に「Eコマース」カテゴリのサービス種類別利用者数トップ3サイトに着目すると、「ファッションサイト」や「大手ECサイト」は、スマートフォンからの利用時間がPCを上回り、「価格比較サイト」はスマートフォンとPCが同等だった。

 一方で、「通販会社サイト」はスマートフォンからの利用時間が占める割合が36%で、PCからの利用時間が多くなっていた。

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サービス種類別 スマートフォンからの利用時間が占める割合 2015年7月

スマートフォン:Nielsen Mobile NetView ブラウザとアプリからの利用
PC:Nielsen NetView 家庭および職場からの利用
※Nielsen NetViewは2歳以上の男女、Nielsen Mobile NetViewは18歳以上の男女
※利用時間の全体は、PCとスマートフォンからの利用時間の総計
※ 「ファッションサイト」は、ファッションをメインに扱っている情報提供/ECサービスの利用者数TOP3として「ZOZOTOWN」「ユニクロ」「リアルリアル」が対象
※「大手ECサイト」は、総合ECサービスの利用者数TOP3として「Amazon」「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」が対象
※「価格比較サイト」は、商品価格比較情報をメインに扱っているサービスの利用者数TOP3として「価格.com」「coneco.net」「最安値ナビゲーター」が対象
※「通販会社サイト」は、通販ビジネスをメインに運営している会社が扱っているECサービスの利用者数TOP3として「ニッセン」「ベルメゾン」「ジャパネットたかた」が対象


 また、サービス種類ごとに、スマートフォンからの利用時間の多くを占めている利用方法や利用者属性を比較したところ、「ファッションサイト」では女性若年層の利用時間が多くを占めていた。また、「大手ECサイト」や「価格比較サイト」では、他のサービスに比べてアプリから利用されている割合が多くなっていた。PCからの利用時間が多かった「通販会社サイト」では、中高年層の女性の利用が多くを占め、ほとんどの人がブラウザから利用していたという。

画像
サービス種類別 スマートフォンからの利用方法や属性ごとの利用時間の割合 2015年7月

スマートフォン:Nielsen Mobile NetView ブラウザとアプリからの利用
PC:Nielsen NetView 家庭および職場からの利用
※Nielsen NetViewは2歳以上の男女、Nielsen Mobile NetViewは18歳以上の男女
※ 各カテゴリの条件は上図と同様
※グラフの読み方: (例)スマートフォンからの「ファッションサイト」の利用時間全体のうち81%が女性によって利用されている。


 ニールセンのシニアアナリスト 高木史朗氏は「インターネット利用がスマートフォンへと移行している中、Eコマース全体ではPCから利用される時間が半分を占めていました。商品を購入する際には、じっくり商品を比較したりするためにPCを利用するという人が多いことが影響していると考えられます。ただし、そうしたEコマースの中でも、一部のカテゴリではすでにスマートフォンからの利用が進んでいるものも見られました」とコメント。

 さらに「Eコマース関連サービスを運営している企業にとっては、カテゴリ全体の動きの把握や競合他社との比較において、PCとスマートフォン、ブラウザとアプリそれぞれからの利用時間の違いや、ターゲット層の利用状況から、今後の方向性を考える必要があるでしょう。また、今後のWEBサイトやアプリの開発においては、ユーザーに支持される情報や使い勝手を考える際に、ターゲット層を意識していくことの重要性が増していくと見ています」と語っている。

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