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- 2015/07/30 掲載
インド「モディノミクス」、IT人材1000万人の衝撃
インドIT最新事情
新興ITエネルギーに湧くインド
ITソリューション、アプリのカスタマイズ、情報サービスの統制といった要望に次々と対応策が打たれているわけだ。こうしてIT化が進むことで一段と新興勢力は参入しやすくなり、企業のスタートアップ負担は今や昔話となった。複数省庁の手続きのワンストップ化(single window clearance system と呼ばれる制度)、オンライン税務といった面でもIT化は進展しており、起業に好都合なのである。
インド財務省の最近の調査によると、ITeS(情報技術対応サービス:IT分野のアウトソーシング)を含むITは最大の輸出産業であり、世界4位のスタートアップハブに成長している。ソフトウェア産業の売上は今年から来年にかけ12~14%の伸びが期待されている。スタートアップ企業か既存企業かを問わず、その活況は誰の目にも明らかだ。
インドの有名IT企業
政府のミッション「メーク・イン・インディア」では、25の重点分野でのIT活用をうたっている。たとえば観光分野では、ETA(電子入国許可証)を事前に発行することで観光ビザを到着時に取得することが可能となり、旅行客には便利になった。GDPの11%を占めている製品売買/修理の分野では、昔ながらの店頭サービスからITを用いたサービスへのシフトが続く。Eコマース市場は来る5年間で50%の成長が期待されている。テレビ、出版、映画、ラジオ、アニメ、ゲームといったメディア・エンタテインメント分野でも、制作拠点として世界中から注目されている。
就業率に大きく貢献し続け現在も未曾有の発展の途上にある、そうしたIT企業とともに、グローバル・ハイテクでインドの存在感は増していくだろう。それを可能にするのは、数多くの有能な専門家の存在と、絶えることのないITニーズである。
【次ページ】 インドの将来はこうなるはず
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