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  • 2015/05/21 掲載

米国務省 経済商務局 国務次官補が語る、インターネットが自由でオープンであるべき理由

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インターネットは新経済にとって不可欠な要素だけでなく、もはや我々の経済そのものになっている――。そう語るのは、米国務省 経済商務局 国務次官補のチャールズ H.リブキン氏だ。同氏は公職に就く前に、20年以上もメディア業界に席を置き、エンターテインメント企業などの社長やCEOを務めてきた人物であり、そのビジネスリーダーとしての手腕を買われ、現職に就いた。「経済政策は外交政策である」というケリー国務長官の命のもと経済政策を推進してきた同氏が、自由でオープンなインターネットの重要性を説いた。

インターネットは金の卵を産むガチョウ

photo
米国務省
経済商務局 国務次官補
チャールズ H.リブキン氏
 経済産業省の論文によれば、現在約30億の人々がインターネットを利用しており、2025年には46.5億人まで広がるという予測がある。また、エリクソン・モビリティレポートでは、2020年までに世界の90%(6歳以上)が携帯電話を所有し、スマートフォンが61億台を超えるという。

 国連予測では2025年の世界人口が80億人であることから、スマートフォンの広まりを加味すれば、2025年のインターネット普及率は世界平均でも確実に過半数を超えることになる。インターネットによって、世界はどんどん国境と時間を自由にまたげる状況になっていく。

「実際に2005年から2010年の間で、国境を行き交うインターネットのトラフィック量は18倍も増加した。明らかにインターネットは我々にとって不可欠なものになった。親しい人とのコミュニケーションから経済チャンスの探索、さらに大きな課題として気候変動や慢性病の治癒などの研究にも必要なものになった」(リブキン氏)

 いまや生活の中心的な存在になったインターネットだが、リブキン氏は次世代のことも考えながら、注意深く、この貴重なリソースを守らなければならないという。同氏はあるイソップ寓話を例に挙げて、この理由を説明した。

「ある農夫の飼っているガチョウが毎日一個ずつ黄金の卵を産み、農夫は金持ちになる。しかし、一日一個の卵が待ち切れなくなり、ガチョウの腹を開けて、すべての卵を一気に手に入れようとしたところ、腹の中に金の卵はなく、ガチョウまで死なせてしまう。これは一つの教訓として語られている有名な物語だが、あまり欲張り過ぎて一度に大きな効果を得ようとすれば、その効果を生み出す資源さえも失ってしまうことになりかねないということだ」

 つまり、インターネットは金の卵を産むガチョウのような存在であり、極めて重要なガチョウを、人類で一丸となって破壊しないように努力しなければならないということだ。

【次ページ】インターネットが自由でオープンであるべき理由
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