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- 2015/04/21 掲載
ユーグレナ、コイニー、クラウドワークスに学ぶ 社会を変えるイノベーションの作り方
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ベンチャーを積極的に応援する日本ベンチャー大賞とは
まず経済産業省の松永氏が、今回の日本ベンチャー大賞の目的と意義について簡単に説明した。そもそも同省が日本ベンチャー大賞を創設した理由は、ロールモデルとなる新事業を創出したベンチャー経営者たちを社会で称えていく環境をつくりたかったと語る。
「今回、日本ベンチャー大賞に選ばれた企業家は高い志を持ち、社会に大きなインパクトを与える事業ばかりだ。世界的にみて日本の起業活動は最も低い水準にあり、なかなか創業も活発にならない。ベンチャーは良く言うと異端児、悪く言うと変人がやるものという社会認識がまだ残っているからだ。日本経済を活性化するためには、起業を志す新しい人々が、さまざまな社会課題に果敢にチャレンジし、世の中を良い方向に舵取りできるようにしなけれならない」(松永氏)
第1回日本ベンチャー大賞を受賞したユーグレナ
同社代表取締役の出雲氏は「よくぞミドリムシに総理大臣賞をお与えいただきました。日本のミドリムシ研究者を代表し、御礼を申し上げたい。我々はミドリムシを大量に育てる世界初の技術を発明した。ミドリムシは虫でなく、ワカメや昆布と同じ植物だが、動物のように動く。栄養価が高く、世界の栄養失調の問題を解決できる。また増殖も速く、バイオ燃料の生産技術として大変な付加価値がある。この国産の新エネルギーで飛行機を飛ばすそうとしている」とユーモアたっぷりに語った。
代表取締役社長の佐俣氏は、同社の取り組みについて次のように語った。
「我々はキャッシュレス社会を目指し、個人や小さな商店でも導入できる簡易カード決済システムの普及に向けて注力している。iPadなどのイヤホンジャックにリーダーを挿すと決済端末になる。従来のクレジットカードは、遅い・高い・難しいという問題があったが、我々のサービスはこれらを解決できた。たとえば審査は2営業日、手数料は3.24%と従来の半分以下、操作も簡単で、売上もリアルタイムで管理できる。サービス開始から2年になり、全国で利用されるようになったが、まだ街中でコイニーを見るケースは少ない。もっと利用を広げられるように精進したい」(佐俣氏)
日本では現在、GDPの約55%が現金による取引きで、クレジットカードの利用は15%と少なく、欧米に比べて遅れている。今後、外国人の観光客が増えるなかで、こういった決済インフラの提供が重要になることからの経済産業大臣賞の受賞だ。
いよいよ企業の正社員率が50%を切り、20世紀標準の正社員という働き方がメジャーでなくなる時代に入った。そのような状況で、同社は働き方の革命を進めている。
「我々のサービスによって、時間と場所にとらわれずに、インターネットを介して個人でも大企業と働けるようになる。我々は与信の新しい仕組みをつくり、企業に所属しない個人が働き方の選択肢を選べる時代をつくっていきたい。そしてベンチャーの代表という気概をもって頑張っていきたい」(吉田氏)
【次ページ】ミドリムシの事業は非連続イノベーション
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