DNPとアイディーズは2013年より、ネットサービスを小売店舗への送客や販売促進に活用するO2O分野で協業を開始。両社は、メール会員の購買履歴とネットチラシの掲載情報を照合し、会員ごとに最適な販促情報をメールマガジンで提供するなど、販促効果の向上を図るサービスを提供している。

　今回の発表は、DNPのネットチラシ配信サービス「オリコミーオ！」と、アイディーズが提供するクラウド型のマーケティングサービス「i-code MS」によって鮮魚・青果・精肉の生鮮三品と惣菜を対象としたO2Oサービスを開始するというもの。

　アイディーズが提供するクラウド型のマーケティングサービス「i-code MS」は、i-codeが付与された食品について、スーパーマーケットなどのPOS情報を集計して分析できるサービス。加工食品や日用品などの商品には、全国的な共通コードであるJANコードが付与されており、スーパーマーケットなどの店舗では、これらの商品をPOS情報で購買履歴を管理できる。

　しかし、鮮魚・青果・精肉の生鮮三品や惣菜にはこれまで統一コードがなく、企業独自の分類・商品コードなどで購買履歴を管理していたため、他店との比較などの相対的な分析や評価を行うことが難しかったという。アイディーズは、国内で初めて生鮮三品と惣菜に統一化コード（i-code）を付与し、これらの商品でも購買情報を販売促進に活用できるようにした。

　活用例としては、小売店舗が発行するポイントカードの会員向けに、生鮮三品や惣菜の特売や割引などのレコメンド情報を「いつ・何を・どれだけ買った」という会員の購買履歴をもとにメールマガジンで配信できる。同メールにはDNPネットチラシ配信サービス「オリコミーオ！」サイトURLも記載されており、リンク先のサイトで、小売店のネットチラシが閲覧できるとともに、会員IDを入力すると、クーポンを受け取ることが可能。このように、ネットチラシ経由で入手したクーポンを生活者が店頭で利用することで、メールマガジンとネットチラシと生活者の行動が結びつき、企業は来店誘導施策の効果を把握できるという。

　今後DNPとアイディーズは、「オリコミーオ！」と「i-code MS」を利用した販売促進事業を全国規模へ拡大し、関連売上も含め、2017年度までに累計で5億円の売上を目指す。