- 会員限定
- 2012/05/22 掲載
独SAP、クラウドに着手:「2011年にはゼロだったクラウドの売上を、2015年までに10%にする」
Sapphire 2012 レポート
-
|タグをもっとみる
同社はこの数年で業務アプリケーションの専業ベンダから、ビジネスオブジェクトなどの買収によるビジネスアナリティクス分野の拡大、インメモリデータベースのHANAの開発、サイベースの買収などを通してデータベースとモバイル分野の拡大、そして今年のSuccessFactorsの買収などによりクラウド分野を拡大し、多角的なソリューションを展開する企業へと変わってきました。
今年のSapphireは、こうした拡大路線を新戦略としてどのようにまとめあげていくのか、そしてこれまで本格参入を明言してこなかったクラウドにどう対応していくのかが注目されていました。
イベント初日、そして二日目の基調講演では、SAPがコンシューマライゼーションを積極的に受け止め、モバイル、クラウド、インメモリといった新しいテクノロジーを、エンタープライズアプリケーションを変革させる道具として取り組んでいくことが明確に示されました。
初日、二日目の基調講演のハイライトをまとめて紹介しましょう。
SuccessFactorの創業者をクラウド事業担当に
初日の基調講演に登壇したのは、SAP共同CEO Bill McDermott氏。ITのあらゆるところでコンシューマ革命が起きており、それがいまエンタープライズにも向かっている。
これを体験した顧客は、もっと速く、シンプルで、パーソナライズされたソフトウェアを求めることになる。と同時にモバイル対応によって、どこからでもアクセスできることが必要だ。
ビジネスの競争有意を保つためには、こうしたコンシューマ体験からのインスパイアによってエンタープライズアプリケーションをもっと強くしていかなければならない。
二日目の基調講演に登壇したのは、もう一人の共同CEO Jim Snabe氏。
SAPは40年前、1972年に創業した。この先の40年で何が起こるだろうか? 40年後の技術を予想するのは難しいが、世界を見て予想できることがある。
次ページ >> 予想される世界の課題とSAPのクラウド戦略
関連コンテンツ
PR
PR
PR