- 2011/12/27 掲載
B2Bでもソーシャルメディアを使った顧客コミュニケーションが主流に (2/2)
ソーシャルCRMは間違いなく定着する
顧客管理の世界では最近、B2Cを皮切りに、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを活用した「ソーシャルCRM」と呼ばれる顧客関係構築も話題となっている。海老澤氏は、ソーシャルメディアは日本人の特性に合致するため、今後はB2Bの分野を含めて幅広く普及していくのではないかと指摘する。「企業が従来、メールやサンプリングなどで情報収集していたことを、ソーシャルメディアを使って不特定多数の人の意見を取り込むことができるというメリットがあります。特にフェイスブックは実名ベースですので、情報収集にも有効です。今後、B2CだけでなくB2Bでも間違いなくソーシャルメディアから得た情報を取り込んで活用するCRMは定着するでしょう。現在、ウェブの解析担当者を置いている企業も多いと思いますが、ソーシャルメディアの解析担当者を置く企業がさらに増えていくのではないかと考えています」
一般的にB2Cの分野での注目が集まるソーシャルCRMだが、B2Bの分野での事例も増えていると樋渡氏は話す。
「B2Bでソーシャルメディアを活用した事例として、美容師向けにシャンプーなどの消耗品を販売している企業があります。美容師は転職が多いのですが、美容業界をやめることは多くありません。そのため、一度フェイスブックでつながれば、継続的に営業をかけられるわけです」
こうしたソーシャルコミュニケーションを顧客情報として活用する機能は、今やCRMツールを選定する重要なポイントになりつつある。
「もはやCRMというソリューションが従来の顧客管理という領域を超えつつあります。そのため、我々の社内では、CRMではなく“xRM”と呼んでいます。もはや、顧客管理はやって当たり前。ソーシャルメディアからBIまでを活用し、どうデータ分析して会社事業に結びつけていくか、というツールとしてCRMがあるのです」
キーポート・ソリューションズとCDC Softwareジャパンは、2012年1月24日に「CRM++セミナー 成功事例に基づく営業改革とPivotal/iPadでの実現」と題したセミナーをカナダ大使館で共催する。この「CRM++セミナー」というタイトルにも、CRMツールが従来の〈顧客管理〉の域を脱していることを表していると海老澤氏は言う。
「5年ほど前にCRMが大きくクローズアップされ、多くの企業が様々なCRMツールを導入しました。しかし、CRMツールを入れたものも、上手く活用できなかった企業が多いというのも事実です。そして現在は、そこから次の世代のCRMになっています。顧客管理はもとより、受注予想、ERP、BIなどトータルで経営情報分析するレポーティングツールとして、CRMツールは進化しているのです。『CRM++セミナー』では、CRM導入を検討している企業の皆さまに、顧客情報を起点としたCRM導入の成功のポイントを紹介します」
また、ソリューションセッションでセミナーに登壇する樋渡氏は、プロダクトありきのソリューションセッションではなく、CRM導入に役立つ情報を提供したいと語る。
「CRMを活用して、どのようにして営業改革を行っていくか。さまざまな成功事例のご紹介を交えつつ、iPad連携を含めて弊社CRMソリューションのPivotal CRMの注目機能を紹介したいと思っています」
さらに「CRM++セミナー」では、「激化する競争環境を制するための営業改革の要諦」と題し、大手製造業を中心にした営業改革の実績を持つCDIソリューションズ 代表取締役の小川克己氏による講演も行われる予定だ。顧客関係管理やリレーションシップ・マーケティングの導入を検討している企業や、なかなかCRMが上手く活用できない企業にとって、有益なセミナーと言えそうだ。
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