- 2025/03/04 掲載
Geminiと他社のDeep Researchは何が違う? 5社の“検索AI”を徹底比較
連載:グーグルの生成AIトレンドガイド
Gemini Deep Research
Gemini Deep Researchは、Gemini Advancedユーザー向けに提供されている。モデル選択で「1.5 Pro with Deep Research」を選択すると利用できるようになる。まずは、通常のAI検索と同じ要領で、調べたいことをプロンプトとして入力。すると、「リサーチ計画」として、どのような手順でWebサイトを調べるかの手順が出力される。この時点で計画を編集することも可能だ。「リサーチ開始」をクリックするとレポートの作成が開始される。
数分でレポートの出力が完了。レポート末尾にはリサーチしたWebサイトのリンク一覧が表示され、レポートをワンクリックでGoogleドキュメントに保存することも可能だ。
ここでは、以下のプロンプトを使って出力を行っている。
モバイル通信機器の歴史と、それらが日本のカルチャーに与えた影響をまとめて。扱う機器には、ポケットベルやPHS、携帯電話、PDA、スマートフォンのほか適切なものを適宜含めてください。レポートではまず、ポケットベル、PHS、携帯電話といった機器の種類ごとの歴史や文化について詳しく記述した後、社会的な影響を「コミュニケーション」「消費行動」「働き方」などのトピックに分けて記載。さらに、日本独自のモバイル文化についての記載や将来の展望なども書かれている。
テーマに対して幅広い視点で分析し、かつ、それぞれのトピックについて詳細に記載されており、同様のレポートを自分で作成しようとすればかなりの時間を要することになるだろう。
従来のAI検索とは何が違う?
では、ChatGPT SearchやPerplexityなどの従来のAI検索とDeep Researchでは、出力結果にはどの程度の違いが出るのだろうか。同じプロンプトを使い、ChatGPT Search、Perplexity、Felo、Gensparkで出力を行ってみた(Perplexity、FeloはProモードを使用)。いずれのツールの場合も、機器の種類別に見出しを設け、概要や文化影響を手短にまとめたものが出力されたが、それぞれの項目に対する説明はDeep Researchに比べるとかなり簡素だ。ツールによって、「その他」としてタブレット端末について触れていたり、iモード文化を独立した項目として扱っていたりと構成に多少の違いはあるものの、基本的には「指示内容に忠実にネットの情報をまとめたもの」という印象を受ける。ほかにも複数のプロンプトでも試したが、この傾向はおおむね同じだった。
両者の違いを例えるなら、AI検索は「ネットの情報を調べてまとめる作業を担ってくれるアルバイト」、Deep Researchは、「専門的な視点で調査・分析するリサーチャー」といったところだ。
【次ページ】GensparkのDeep Researchとの違いは?
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