- 2007/03/20 掲載
【CIOインタビュー】 黒部市民病院 「医療の効率や質を高めるIT化」に取り組む(5/5)
今までの電子カルテパッケージになかったものとして、黒部市民病院ではメール機能を付加している。これにより、医師などが病気に関して情報を交換したり、患者の状況を伝えたりすることが簡単になった。もうひとつ「タスクリスト」という、ログイン後にレポートを表示する機能を加えている。これについては、「病理部に依頼した患者の顕微鏡検査などの結果がすぐにわかる」と好評だ。
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黒部市民病院 関節スポーツ外科医長 今田光一氏 |
「たとえば、クリニカルパスでオーダーした薬は、患者の手首や薬液ボトル、スタッフの名札に張られたバーコードシステムと携帯端末に連動しています。オーダーにない薬を使おうとすると、アラートが出るので安全面でもいいですよ」と今田氏は言う。
そのほか、今田氏が開発したIT機能として「チーム管理ツール」がある。これは、感染予防、転倒予防、褥瘡予防、栄養管理などを、院内の専門チームで統合的/効率的に行うためのユニークな機能で、病棟や科の壁を越えて病院全体での医療の質を高めるために、IT化の利点を最大限利用したものである。クリニカルパスシステムと同様、全国から多くの見学や問い合わせがある。
今田氏はシステムの限界についても強調する。
「クリニカルパスやIT化により、患者に95点の手術を施せば、95点の成績で退院させることができます。これらがないと、95点の手術が合併症や医療過誤により
理想型にはまだまだ遠いというが、ITと医療現場がうまく融合していくことにより、患者にとって信頼できる質の高い医療を提供できるようになる。医療のITというと、医師の間での情報共有に目が行きがちだが、今後はその情報をどこまで患者にオープンにしていくかが鍵になる。情報公開により、患者が自分の病気や治療についての知識を事前に得ることでき、医師や看護師ら病院のスタッフだけでなく、患者自身も医療に参加できる。こうした取り組みが、医療過誤をなくす糸口にもなっていくかもしれない。
■データ
黒部市民病院
代表者名 病院長 高櫻英輔
設立年月日 1948年1月1日
所在地 〒938-8502 富山県黒部市三日市1108-1
従業員総数 594名(2006年1月1日現在)
電話番号 0765-54-2211
ホームページ http://www.med.kurobe.toyama.jp/
■事業内容:
・自治体病院の運営
今回の記事は、弊社刊行「日本の情報システムリーダー50人」(2006年4月発行)に掲載されております。 その他の企業の記事は、同書でご覧頂けます。
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