- 2006/08/30 掲載
オーマイニュース成功の鍵を握る、韓国にあって日本にないもの
【IT基盤】日本の市民メディアの再挑戦の日
日本でも1000人の市民記者が登録
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28日創刊された日本のオーマイニュース |
もちろん記事については掲載までに編集部が事実確認をし、必要であればオーマイニュース編集部が最小の修正をおこない、責任を持って掲載をする。すでに1000人近い市民記者の登録があったという。
このOhmyNews、韓国では2000年の2月22日午後2時20分に創刊している。20世紀型のジャーナリズムとは決別し、21世紀の新しいジャーナリズムを確立したいとの思いから”2並び”のこの日時が選ばれたという。創刊当初700人程度であった市民記者は、現在では4万人登録があるという。その影響力は既存のラジオや新聞を超えたとさえ言われ、韓国政界にも少なからず影響を及ぼす。韓国の盧武鉉(ノムヒョン)政権発足もこのOhmyNews支持が強く影響した。当時既存の新聞メディアが保守一色だった中で、OhmyNews は革新派の盧武鉉候補を支持し、同氏を大統領の座へと引き上げた。事実、当選後の盧武鉉が応じた最初の単独インタビューはOhmyNews によるものであった。同大統領の支持基盤がネチズン(インターネット市民)であり、『デジタル民主主義』で選ばれた世界初の大統領とも言われる1つの要因となっている。
日本の市民メディアと韓国の市民メディアの違い
実は日本でもこのオーマイニュース的な市民記者を利用したメディアは以前から存在する。ライブドアが展開するPJ(Public Journalist)ニュースと、日本インターネット新聞社が運営するJAN-JANがその代表である。しかしながらこれらのサイトはニュースメディア的にも、広告ビジネス的にも韓国の OhMyNews ほど成功していないのが実情だ。既存のマスメディアと影響力を競うどころか、Webメディアの中でも一定の地位を占めるまでに至っていない。これはどうしてだろうか?逆に問えば、なぜOhmyNewsが韓国でここまで影響を持ちえたのだろうか?![]() |
オーマイニュース編集長鳥越氏のブログ。 「日本にも実名で本音を語るメディアを」と呼びかける |
しかしながらこの指摘は必ずしも的を射ていない。韓国においてもこの「原稿料」を稼ぎたいから記事を投稿する市民記者は意外に少ないという。逆に執筆の報酬はいらないので、OhmyNewsの運営のために使って欲しいという議論すらあるという。
彼らは、目の前の報酬などなくとも記事を書きたいのである。彼らのモチベーションは、原稿料ではない。では彼らを突き動かすものは何か?そこまでして「書きたい」韓国の市民記者とはどういった存在なのだろうか?
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