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  • 2023/05/12 掲載

ChatGPTの危険すぎる虚言癖、便利さゆえの「落とし穴」と賢く付き合う“4つの秘訣”

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人類はこれまで、仕事や生活をより効率的にするために、あらゆる道具を開発し、能力の限界突破に挑戦してきた。そして今、大きな話題を集めている生成系AIも、間違いなく人類の能力を拡張する道具だ。これからの時代、多くの作業をAIに肩代わりしてもらうようになる。そのため、さまざまな種類のAIを各個人が状況に応じて自在に扱えるようにならなければならない。しかしAIにも限界があり、その特性を押さえておかなければ、AIの巧妙な嘘に足を救われる恐れがある。そこで今回は、生成系AIの急先鋒となっているChatGPTの3つの活用術と落とし穴、その対処法について解説する。
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ChatGPTとのうまい付き合い方とは? 活用術や落とし穴、欠点への対処法を解説する
(Photo/Shutterstock.com)

ChatGPTの活用シーン「3H」とは?

 まず、ChatGPTはどのようなシーンで活用できるだろうか。筆者はChatGPTの活用シーンとなる「増やす(Huyasu)」、「減らす(Herasu)」、「掘り下げる(Hori-sageru)」の頭文字を取って、「ChatGPTの3H」と呼んでいる。それぞれ簡単に説明すると、次のとおりだ。

・増やす
 案出し・メニュー作成・ストーリー作成・理解度を問う問題作成といった知恵を借りたいときに活用できる。たとえば、ビジネスパーソンなら企画内容や商品名のブレスト相手にしたり、セミナー講師ならターゲット層に刺さる教材の目次作成をしてもらえる。また、肥満気味の人なら減量用運動メニュー作成、病気を疑っている人なら病状から疑いのある病気や有効な治療法の一次診断など、知恵を借りて無から有を生み出したい(=増やしたい)ときに有効だ。

 従来の検索では、ブレスト相手にならないのはもちろん、セミナーの目次案やメニュー作成などをしたい場合、誰かが記事やブログなどにまとめていなければ、情報収集に時間を要していた。だが、ChatGPTを活用すればあなたが必要とする情報をオーダーメイドで提供してくれる。

・減らす
 要点を素早くつかむための要約や、誰かに指定された字数制限に合わせて文章量を圧縮したいときに活用できる。たとえば、ビジネスパーソンならレポートのエグゼクティブサマリーとして要約文を作ったり、ブロガーなら書く際に、そもそもどんなニュースなのかファクトをコンパクトに読者へ伝えるための要約文を作ったりできる。また、講演者ならクライアントから指定された文字数内にプロフィールの文字数を圧縮させたり、何かを圧縮・削減したい(=減らしたい)ときなどに有効だ。

 筆者は、海外製のものも含めて要約系のサービスをいくつか試したことがあるが、重要な文章を残しつつも、ただそぎ落としていくものが多く、要点を理解して自然な形で圧縮してくれるものはほぼ無かった。ChatGPTでは、人に依頼するような気持ちで、作業を任せることができる。

・掘り下げる
 知らない分野のことを調べたり、自社の競合企業の強みや弱みを分析したり、ヒット製品の成功要因を洗い出したりと、自分の理解を深めたりするのに活用できる。

 従来の検索では同じことを考えた誰かの記事がWeb上で公開されていなければ、掘り下げるのは時間のかかる作業だったが、自分のニーズに沿ってほんの数分で深堀りしてくれる。たとえば、コンサルなら専門外の分野(たとえばWeb3.0)のクライアントワークをする際、専門用語の意味やニュアンス、先行事例など、調査したい(=掘り下げたい)ときに有効だ。


 つい自分が必要とする用途に偏りがちだが、ぜひ3Hを思い出し、あらゆる面倒な作業をAIに肩代わりさせてみてほしい。ではより具体的に、3Hを踏まえつつ、面白い使い方について3つ紹介しよう。

活用事例(1):セミナー講師のアジェンダ作り

 ChatGPTは、調査やアイデア出し、書く作業時間を大幅に削減してくれる。網羅的かつ論理的に筋の通った回答が1~2分程度でもらえるので、たとえばセミナーや授業を開催する際、アジェンダの初案をサクッと作ることができる。

 ではライター向けセミナーで講師を務めるときを例に見てみよう。筆者が効果的なカリキュラムについて質問したところ、下の画像のような回答を得た。

セミナー内容のアジェンダを客観的視点で提案してくれる(筆者は有償のGPT4を常用しているが、ユーザー層の多い無償で使えるGPT3.5を例に使用している)
(筆者提供)

 たとえばセミナーのアジェンダを作る際、自分の関心や得意領域を多く盛り込んでしまい、講演内容に偏りが生じてしまうことがある。しかしChatGPTは、自分の関心は低いが受講生が知りたい領域も提示してくれるので、意外な気づきを得ることもできる。セミナー以外でもブログやYouTubeなど、自分が出そうとしているコンテンツとニーズがマッチしているか、バランスをチェックするのに役に立つ。 【次ページ】もう2つの事例で解説する「ChatGPTの活用術」
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