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「体験提供企業」になるために考えるべき“3つのX”
現在、店舗を運営している小売企業の多くが、店舗とオンラインをつなぐOMO戦略に取り組んでいるだろう。ただし、なかなか成果が出ないという声も少なくない。こうした企業が、優れた顧客体験を提供できる企業、顧客から「つながり続けたい」と思われる企業になるために必要なことは何か。奥谷氏は、CX(顧客体験)、SX(ストア体験)、EX(従業員体験)の3つの円で構成されたベン図を使って次のように説明する。
そして奥谷氏は、デジタルで従業員をエンパワーすることの重要性を特に強調する。
「マーケターは顧客体験の向上としてCXばかりを考えてしまいがちです。しかし、もっと小売の現場を、現場で働く従業員をデジタルの力でエンパワーすることを考えるべきです。従業員にデジタルという強い味方が与えられたら、お客さまがより安心・安全に来店できるようになったり、定期的に来店したりするようになって“店舗が守られる”ことを、もっと認識してもらえるようになると思います」(奥谷氏)
奥谷氏が従業員の存在を強調するのは、前職の良品計画で無印良品のアプリ「MUJI passport」の開発に携わった際の経験にも由来する。
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