サイエンスライター 森山 和道
フリーランスのサイエンスライター。1970年生。愛媛県宇和島市出身。1993年に広島大学理学部地質学科卒業。同年、NHKにディレクターとして入局。教育番組、芸能系生放送番組、ポップな科学番組等の制作に従事する。1997年8月末日退職。フリーライターになる。現在、科学技術分野全般を対象に取材執筆を行う。特に脳科学、ロボティクス、インターフェースデザイン分野。研究者インタビューを得意とする。
オートメーションと計測の先端総合技術展「IIFES(アイアイフェス、Innovative Industry Fair for E x E Solutionsの略。旧:SCF/計測展TOKYO)2019」が2019年11月27-29日の日程で東京ビッグサイトで行われた。電機・計測産業を核とする産業界の展示会で、テーマは「日本発、MONODZUKURIが世界を加速する」。2019年は12月に行われる「2019国際ロボット展」とも連携しており、ロボット展に先立ち、多くの企業が最先端の自動化技術を出展した。中でも目立っていたのが「人と機械が協調する新しい生産ライン」を前面に押し出したオムロンブースである。各種技術をふんだんに、リアルなユースケースに近い状態を展示会で再現して紹介していた。本気を感じるインパクトある展示をレポートしておきたい。
日用品や化粧品卸の最大手であるPALTAC(以下、パルタック)。同社の新しい大型物流センター「RDC埼玉」が10月10日に完工した。投資総額230億円、床面積約45,000平方メートル、取り扱いは2万SKU(ストック・キーピング・ユニット:受発注・在庫管理の最小管理単位)以上、11月半ばに本格稼働の予定のこの倉庫にはロボットスタートアップ3社のソリューションが導入されている。中でもピースピッキングに導入されたRightHand Robotics社(以下、ライトハンド・ロボティクス)は今回が日本初上陸。今後、日本を含めたアジア市場進出に向けて活動を本格化するという。設立されたばかりの日本法人の代表・田村 研三郎氏に話を伺った。
サービスロボット業界で掃除ロボット市場が立ち上がり始めた。すでにおなじみの一般家庭向けではない。業務用の掃除ロボットである。2018年11月に行われた「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2019」では多くの業務用掃除ロボットが出展され、ついに自動化への分水嶺(れい)を越えたように思えたが、2019年度に入り、さらに掃除ロボット活用を加速する動きが現れた。ソフトバンクロボティクスは2019年4月10日、業務用掃除ロボット「Whiz」を5月から本格的に販売開始し、1カ月間無料で活用できるキャンペーンを行うと発表した。上限は3,000施設まで。7社とアライアンスを組み、「Whiz」活用を促進する。