- スペシャル
- 2015/06/01 掲載
デジタルマーケティングはトップダウンで進展、ソフトバンク事業統括者に聞く最新動向(2/2)
現場力を高めるインストアアナリティクスが進化を加速
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オプトとの共同出資でGENERATEを設立した狙い
──2014年6月にはオプトホールディングとの共同出資で、デジタルマーケティングソリューションを提供する「GENERATE」を設立しました。その狙いについてお聞かせください。藤平氏:GENERATEは、デジタルマーケティング施策の立案から実行、PDCAサイクルの確立まで、データを基軸にしたマーケティング活動全般を支援する目的で設立されました。
ソフトバンクの法人営業部隊はもともと、ネットワークや通信機器はもちろん、DMP(データ・マネージメント・プラットフォーム)や「CouponGATE」、感情認識パーソナルロボット「Pepper」など、いわばデジタルマーケティングからIoT(モノのインターネット)のインフラ部分を提供してきました。
そしてそれらとオプトの持つeマーケティングにおける商品/サービスの企画力やプロモーションのノウハウ、チャネル戦略のノウハウなどを融合することで、GENERATEは、デジタルマーケティングにおけるトータルソリューションを提供できます。
パートナーとしてオプトを選んだのは、eマーケティング事業を展開する企業の中で、テクノロジーについても、開発人員についても抜きん出ていたからです。単にインターネット広告を売ることだけを考えるなら違う選択肢もあったと思いますが、我々の目指すデータドリブンのデジタルマーケティングを考えた時、オプトはまさにベストパートナーだったということです。
──さらに2015年4月には、ソフトバンクモバイルとGENERATE、そして次世代ショッピングプラットフォームを開発するOrigamiが、O2Oおよびオムニチャネル領域で協業することを発表しました。この協業の狙いとは、どのようなものでしょうか。
藤平氏:Origamiが提供するショッピングアプリでは、ユーザーがお気に入りのショップや友達をフォローすることで最新情報を取得したり、アプリ上からそのまま商品を購入したりすることを可能にしており、現在800以上のセレクトショップや百貨店、ファッションブランドが参画しています。
一方、我々は、先にも触れたデジタルマーケティングのノウハウとインフラを保有しており、スーパーや小売店などの領域に強みを持っています。
つまり3社が組むことでお互いがカバーする領域や機能を補完し合うことが可能になります。協業により相互のシナジーを出していこうということです。
リアル店舗でのデータを活用して売上拡大を目指すインストアアナリティクス
──今後のサービス展開についてお教えください。藤平氏:今、既存のお客さまを中心に、「SoftBank In-Store Analytics & Communication(以下、インストアアナリティクス)」という分野で新たなサービス展開を予定しています。このサービスは、来店されたお客さまの行動をさまざまなセンサー端末で可視化し、販売促進や顧客体験の向上に役立てようというものです。
今や多くの企業で、インターネット上の広告施策を実施しています。しかし、振り返って実際の店舗での取り組みを見ると、まだまだできていないことが非常に多いと感じています。たとえば、現在の商品棚の配置は本当に最適なのか、お客さまが迷っているのに従業員がフォローできていないのではないか、といったことです。
確かにビーコンのようなものが登場して期待を集めていますが、買い物客のすべてが店内にいる四六時中、スマートフォンの画面を見ているわけではありません。またオファーを投げるためには、まず店内にビーコン発信装置を設置し、来店客には専用アプリをスマートフォンに入れてもらって、さらにBluetoothの機能をオンにしておいてもらう必要があります。さらに言えば、ビーコンが微弱で電波を捉えきれないケースもあります。3重4重のハードルがあるわけです。
そもそもそれ以前に、商品の棚の前にいて、まさにこれから買おうとしている人に、わざわざ割引クーポンを送って値引きする必要があるのかという疑問も出てきます。熾烈な競争で利益を削っても価格を抑えて提供している企業には、これはなかなか受け入れられません。
つまり多額の投資を行い、お客さまに手間をかけてもらって、さまざまなデータを使っても、結局スマートフォンへのクーポンのリコメンドという打ち手に落ちてきてしまうだけでよいのかということです。
我々の提供するインストアアナリティクスは、言わば「おもてなし」の可視化です。CouponGATEやWi-Fi機器の三点測位、カメラなどを活用し、プライバシーに配慮しながらも、店舗内におけるお客さまの行動に関するデータを見える化します。どういった動線をたどるのかとか、衣料品売り場なら試着はしたが買わなかったとか、試着しようとしたが試着室が混んでいて入れず、買うのを諦めたなどのデータを補足します。
これにより、たとえば現場の店舗スタッフがタブレットでこの情報を見て、適切な行動をその場ですぐに取ることが可能になります。つまり、顧客体験を向上し、ついで買い提案による売上の拡大や、あるいは機会損失を減らすことが期待できるのです。これはスマートフォンへのオファーよりも、遥かに強力で確実な販促手段だと言えるはずです。
今後のデジタルマーケティングは「総合力」がカギ
──これからデジタルマーケティングは、どのように進化していくとお考えでしょうか。藤平氏:バナー広告にせよ、テレビCMにせよ、マーケティングの成果としての売上の大半は、今もオフラインで上がっていますし、この先もそれは大きくは変わらないでしょう。
そのため、今後はそのオフラインにおける顧客の来店の仕方や購買の仕方などをデータとしてしっかりと補足、分析し、それをまたマーケティング活動に戻すというPDCAをしっかりと回していくことがますます必要です。この打ち手ならこれぐらい集客できて、店舗での売上もこれだけ見込めるといった「デジタルマーケティングのエコシステム」とでもいうべきものが、今後はできあがっていくのではないでしょうか。
その時に我々は、スマートフォンやWi-Fi、LTEなど、ソフトバンクとして作り上げてきた多様なインフラをベースに、ウルトラ集客やインストアアナリティクスなど今までできなかった新たなデジタルマーケティングのソリューションを提供できる準備があります。
実際に今、お客さまからお寄せいただく相談は、従来の大手広告代理店やネット専業の広告代理店では手に負えないような幅の広いデジタルマーケティングの話になってきています。DMPが何に使えるのか、DMPを導入したいがどんなサービスがいいか、あるいは既にDMPを入れてしまったが、どう活用していけばいいのかなど、さまざまな悩みにも総合的にお応えできる企業はまだそれほど多くないと思います。
私たちの強みは、そういったお客さまへも細かなソリューションのご提案をできるところだと思っておりまして、7月に開催される「SoftBank World 2015」(2015年7月30日、31日開催)でも、具体的な事例についてご紹介していきたいと考えております。
また、より詳しいデジタルマーケティングの現状とソフトバンクが投資を加速させている海外企業の最新のソリューションなどもお話させていただく予定です。
ネスレ日本の代表取締役社長 兼 CEO 高岡 浩三氏をはじめ、デジタルインテリジェンスの代表取締役 横山隆治氏など、さまざまなマーケティングの著名人に、最新の事例をお話いただく講演もありますので、ぜひお越しいただき、デジタルマーケティングに取り組む際のヒントを持ち帰っていただければと思います。
──本日はどうもありがとうございました。
SoftBank World 2015
2015/7/30(木)/ 2015/7/31(金) | ||||
東京都 | ザ・プリンス パークタワー東京 | |||
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