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  • 2024/04/01 掲載

死傷者は最多の13万人超…なぜ「労災」は減らないのか? AI・生成AIを活用すべき理由

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労働現場での災害・事故(労災)が後を絶たない。これまで労災の減少に向けて国では計画を策定し、企業も取り組みを続けてきたが、厚生労働省が公表した2022年の労働災害発生データを見ると、死傷者数は過去20年で最多を記録している。そこで現在、特に作業時に物理的な危険が伴う製造業や建設業を中心に注目を集めているのが、データとAI・生成AIを活用した新しい労働環境をつくる取り組みだ。
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「調べればわかる」では労災を防止できない
(Photo/Shutterstock.com)

労災による死傷者数が高止まり、20年で最高を記録

 労働現場における死傷者数は高度経済成長期からは半減しているものの、この四半世紀で横ばいが続き、昨今では微増の傾向にある。2022年には死亡者数こそ過去最低となったが、休業4日以上の死傷者数は過去20年最多で、前年比1769人増の13万2355人にのぼった。

 昨今ではオフィスにおけるメンタル系疾患が注目されがちであるが、製造業や建設業の現場における「はさまれ・巻き込まれ」「墜落・転落」といった労災に直結する事故は依然として高い発生率を記録しており、改善に向けた取り組みが必須となる。

 もちろん各社はこれまでも、労働安全衛生法のもとで労働災害発生を抑制するための活動を行ってきた。作業前には朝礼で注意を喚起し、現場でも危険予知(KY)活動を行い、事故が発生したらハード面での整備を行うと共に事故の状況や対応策をとりまとめ文書化するなど、再発防止に向けた複合的な取り組みを実施している。

 それでも、これといった“特効薬”は見つかっていないのが現実だ。さらに今後、労働人口の減少および高齢化の深刻化、外国人労働者の増加によって、スキル・ノウハウの伝承やリスク情報の伝達がうまくいかず、さらに労災が増加してしまうことも危惧されている。

 そのような状況を補うために注目されているのが、デジタルの活用だ。「スマート化」をキーワードとして工場や作業現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)が注目される中で、AIおよび生成AIによってデータの活用がしやすくなり、労災問題に改善の道筋が見え始めている。

この記事の続き >>

  • ・なぜ対策をしても労災が減らない? その根本的な理由とは
    ・労災対策の本質は「作業者自身が考え、実行できるようにすること」
    ・学習データが不足している企業を救う「生成AI」活用術

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