- 2025/03/27 掲載
DICの株主総会、オアシスの提案を否決 関連当事会社取引の監視求める
[東京 27日 ロイター] - DICが27日に開催した定時株主総会で、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントによるDICと関連当事会社との取引に関する監督強化を巡る株主提案は、否決された。ロイターが広報担当者に確認した。会社提案は可決された。
現在DIC株を11.5%を保有するオアシスは、創業家が実質的に支配する関連会社とDICとの間で行っている取引が適切かどうか疑問視しており、取締役会による関連当事会社との取引の報告や監視を定款に含めるよう求めていた。米議決権行使助言会社のグラスルイスは報告書で、DICの株主提案への賛成を推奨。DICは反対を決議していた。
オアシスのセス・フィッシャー最高投資責任者(CIO)は17日に、運営するDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)の美術品を国際文化会館(東京都港区)に移設するとDICが公表したのを受けて会見し「創業家である川村家が極めて親しい人たちとの諮問の下で移転した」として、「コーポレートガバナンス上、非常に大きな懸念を持っている」との考えを示した。
オアシスは、DICの保有する美術品の価値は時価総額の3分の1以上を占めると試算し、有効な資産活用も求めている。猪野薫会長と池田尚志社長の取締役再任案についても、株主に反対するよう呼び掛けていた。
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