- 2025/03/27 掲載
カナダ首相が中国との貿易拡大に慎重姿勢 「価値共有せず」
両国間の関係が悪化している中で、オタワの駐カナダ中国大使は国内メディアのインタビューでカナダとの自由貿易協定(FTA)交渉を始める可能性を示唆した。これに対し、カーニー氏は慎重姿勢を示した格好だ。
議会下院を解散し、4月28日の総選挙で与党自由党の勝利を目指すカーニー首相は、トランプ米大統領がカナダからの輸入品に広範な関税をかけると脅している中で貿易を多様化する必要があると改めて表明。その上で「アジアにはより深い関係を築けるパートナーの国々がある(中略)しかし、わが国と価値を共有するアジアのパートナーに中国は含まれない」と強調した。
カナダ統計局によると、1月に米国とのモノの貿易額が1020億カナダドルだったのに対し、中国との貿易額は84億カナダドルにとどまった。
カナダが中国から輸入する電気自動車(EV)や鉄鋼・アルミニウム製品に昨年課した関税への報復として、中国は26億米ドル相当を超えるカナダ産農産物・食品に関税を課すと今月発表した。
カナダは先週、中国が今年に入って不特定多数のカナダ国民の死刑を執行したことを強く非難した。
カナダの情報機関である安全情報局(CSIS)は今月24日、中国がカナダの総選挙に介入を試みる可能性が高いとの認識を示していた。
関連コンテンツ
PR
PR
PR