• 2024/10/15 掲載

マスク氏、インド衛星通信帯域巡りリライアンス総帥と対立

ロイター

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[ニューデリー 15日 ロイター] - インドの衛星通信周波数帯域を巡り、米実業家のイーロン・マスク氏と、リライアンスグループを率いるインドの富豪ムケシュ・アンバニ氏がつばぜり合いを繰り広げている。宇宙企業スペースXの衛星通信事業「スターリンク」のインド展開を目指すマスク氏は、周波数帯域は政府が割り当てるべきと主張。これに対し、アンバニ氏側は公平を期すため入札で決めるべきだと当局に陳情、マスク氏は「前例がない」と反発した。

対立の原因となっているのは、政府による周波数帯域割り当てに道を開いたと一部から指摘されている同国の関連法の解釈。スターリンクやアマゾンの「カイパーベルト」といった海外勢は国際的慣例だとして政府の割り当てを主張。リライアンス傘下のジオは公平な競争を確保するため入札方式を求めていた。

ロイターは13日、リライアンスが書簡で、家庭用衛星ブロードバンド通信の周波数帯域を入札方式でなく政府が割り当てる方式にすると決定したのは誤りだと主張したと報じた。書簡は、家庭用衛星ブロードバンド通信に関する規定はなく、通信規制当局が根拠がないまま政府による割り当てを決めたなどとしている。

この報道について、マスク氏は、リライアンスのロビー活動で入札となれば「前例がない」と14日にXに投稿。「この周波数帯は、前から国際電気通信連合(ITU)によって人工衛星用の共有周波数帯に指定されている」と指摘した。

インドはITUのメンバーで衛星通信周波数帯を規制する条約に署名している。衛星通信周波数帯は「限られた天然資源 」であり、割り当ては「合理的、効率的、経済的に」行われなければならないとしている。インド政府筋は13日にロイターに、規制当局が正当な手続きに従って協議を行っていると述べた。

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