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- 2022/03/28 掲載
今がアツい「AIロボット」、“5年で5倍”の圧倒的な成長市場、その可能性を探る
AIロボット市場は2026年まで年38.6%も成長
AIロボットはインテリジェントロボットとも呼ばれ、人間が意思決定をほとんど、またはまったく行わずに一連のタスクを実行する、AI技術対応のロボットです。AIは、ロボットがさまざまなタスクを実行するのに役立ちます。たとえば、ロボットが周囲の状況をうまく把握したり、周囲の物体を識別したりする時だけでなく、レンガ積みやドライウォール設置、ロボット支援手術で人間を補助する時などです。AIロボットは付属のセンサーまたは人間によるデータ入力を介して情報を収集し、保存されているデータと比較しながら、その情報が何を意味するのかを判断します。一部のAIロボットは社会的にコミュニケーションを取り、ボディーランゲージや声を認識して、それに応答することができます。
倉庫での商品の選別と梱包および配送に使用されるAIロボットも近頃は増えています。さらに、協働ロボット(コボット)は、小売店、博物館、美術館、ホテル、病院、さらにはスマートホームにも続々配備され、人間をサポートする役割を果たしています。
MarketsandMarketsによると、AIロボットの市場規模は2021年の69億米ドル(約8,073億円)から、2026年には353億米ドル(約4兆1,303億円)の規模に成長すると予測されています。これは、当該期間中のCAGR(年平均成長率)で、38.6%の増加が見込まれるということです(図1)。
市場を“独占”する「サービスロボット」人気の秘密
2021年のAIロボット市場において、人の生活空間などで稼働するサービスロボットは全体の約97%と最大のシェアを占めており、2026年までの期間中もその地位を維持すると予想されています(図2)。国際ロボット連盟(IFR)によると、サービスロボットの需要が高まっている背景の一つに、AIサービスロボットの製造を主とするベンチャー企業の種類と数がロボットメーカー全体の約29%を占めていることがあるようです。加えて大企業は、ベンチャー企業の買収などを通じて、ロボット工学に投資するようになってきています。その上、プロセッサ負荷の高いAIタスクを、クラウド経由ではなく実際のロボット上で実行できるエッジ向けAIチップの性能向上も、サービスロボットの需要増加に大きく貢献しています。
AIを搭載したサービスロボットは、プール掃除や芝刈りなどの家事から、軍事・国防分野の重要な任務まで、さまざまな用途で人間をサポートすることができます。このようなロボットは、汚かったり、単調だったり、危険だったり、繰り返しが多かったりする仕事でも人間を助けることが可能です。
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