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- 2017/06/28 掲載
三重県の国際会議・MICE誘致、その秘策と成功事例とは
すずき英敬知事が語るポスト伊勢志摩サミット(5)
独自のコネクションで国際会議を誘致
平成28年度はすでに17件(前年度1件)の実績があり、サミット開催地としてだけではなく、MICE開催地としてのブランドイメージの確立を目指しています。
海外からの観光客誘致のアプローチとして、台湾やタイを最重点とする従来からのターゲットに加え、ポストサミットの追加ターゲットとしての欧米エリア、数多くのゴルフ場や風光明媚な観光地を売りにした富裕層向けのツーリズムなどとともに、国際会議などのMICE誘致を主要な柱と位置付けています。
JNTOが発表した2015年の「国際会議統計」によると、国際会議の会場別ランキングにおいて上位10位に8つの大学が入っており、国際会議については大学関係者が主催する国際的な学会が多くを占めていると考えられます。
そこで、昨年11月に三重大学と「国際会議の誘致に関する協定」を締結し、大学と県のそれぞれの強みを生かしながら相互に連携・協力し、県内への国際会議の誘致と開催を増加させることを目指しています。
また、支援制度として設置したのが「海外MICE誘致促進補助金」です。これは、参加者総数が50名以上や参加国が3か国以上などの要件を満たした国際会議に、国外参加者一人当たり1万円、同じく国内参加者3,000円を補助(上限100万円または開催に要する経費の1/2のいずれか低い額)し、より良いプログラム実施に役立ててもらうものです。
さらに、営業委託により、関東圏・関西圏を中心とした県外で開催されている国際会議を、三重県に誘致することを目指します。その契約額は471万4,200円(消費税及び地方消費税を含む)。予算の約半額を成功報酬部分としたことで、受託者には、国際会議の誘致1件あたり108万円を成功報酬としました(上限は216万円)。
企画提案コンペにより選定された事業者は、日頃から学会を多く開催する関東圏・関西圏の大学教授と独自のコネクションがあり、これらを活用してセールスすることで新規誘致に期待を寄せています。
【次ページ】「トリップアドバイザー」主催イベント誘致の事例
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