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- 2017/03/28 掲載
三重県が発信する、多彩な「みえの食」の魅力とは
すずき英敬知事が語るポスト伊勢志摩サミット(2)
多彩な「みえの食」の魅力を世界に
サミットでも、少なくとも269品目の県産食材が使われ、コース料理のほとんどを県産のものでまかないました。
もち菓子、みそ、しょう油など、歴史に根ざした人気の加工品がありますが、特に日本酒は、多くの県内産銘柄が存在しています。サミットの場で今回ほど日本酒が使われたのは初めてであり、三重県のみならず、日本酒全体の世界的な評価を高めることに貢献しました。
サミットの舞台となったホテルをはじめ、上質なサービスを提供している旅館・ホテルは数多くあり、こうした宿泊施設やレストランには、優れた料理人が存在します。
国内外への積極的な魅力発信
三重県では、食関連産業の付加価値を高めるためにさまざまな活動をしていますが、その一つとして、三重の「食」を積極的に国内外へと発信しています。具体的には、県産品を広く知ってもらうために、積極的に県内事業者の見本市への出展などのサポートをおこなっています。
首都圏では幕張メッセで開催された国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2017」に出展したほか、中京圏のホテル関係者や飲食業、バイヤーに向けた四日市都ホテルで展示会を開催しました。
三重県の食料品製造業は、そのほとんどは小規模事業者で、個々での飲食料品のPR活動を行うにはやはり限界もあります。そこで、私たち行政が中小事業者の皆さんの取りまとめを行って国内外の見本市に出展したり、「みえセレクション」を大都市圏に情報を発信したりといった役割を担っています。
「みえセレクション」は2013年から行っている制度で、農林水産物、食品、酒類等について、県が特徴ある優れた産品を選定し、県産品の販路拡大につなげることを目的としたもの。現在、120商品(83事業所)を選定しています。
サミットを契機として、「みえセレクション」をはじめ、見本市や展示ブースでも、サミットで世界から注目された「みえの食」を前面に押し出し、多くの方に関心を持たれています。
また、海外への食の輸出支援も行っています。昨年の8月には中国天津市のスーパー「EJT」のバイヤーの表敬訪問を受け、ブリや伊勢えび、真鯛の県内生産現場の視察および県内事業者と商談していただきました。
その他、海外へのトップセールスを積極的に行い、サミットで評価の高かった、「みえの食」を世界にアピールしていきたいと思います。
三重で初めて開催されるビッグイベント
また、2017年4月21日~5月14日の24日間には、三重県営サンアリーナおよびその周辺で、第27回全国菓子大博覧会「お伊勢さん菓子博2017」が開催されます。これはほぼ4年に一度開催されてきた100年以上の歴史ある博覧会で、三重県での開催は初めてとなります。
100人以上の県内菓子職人による巨大工芸菓子や、菓子博史上最多となる174点の工芸菓子を一堂に集めての展示や、菓子博初の試みとして、県内高校生などが三重県食材をテーマに工芸菓子づくりにチャレンジします。
また、あおさ、伊勢茶、かんきつ類などの県産品食材を使ったオリジナル商品が続々と開発されており、三重の新しい魅力発信につながればと思います。伊勢神宮の門前町として育んできた「おもてなし」を発信できる機会となるよう期待をしています。
【次ページ】世界の翼「ANA」から学ぶ一流の心得
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