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- 2015/05/12 掲載
ジャックスカードのマーケティング術、数億件から見込み顧客発見時間を1/2にした方法
ジャックスカードをいかにメインカード化してもらうか
ジャックスでは主にカード事業でキャンペーン業務を行っているが、「SAS FORUM JAPAN 2015」で登壇したジャックス カード企画部 カードプロモーション課 エキスパートマスターの田中梨詠氏は「稼働会員数や稼働率をアップさせて、お客さま一人当たりの利用金額を最大化することが我々の最大のミッション」とした上で、「そのためには入会していただいた後、ジャックスカードをいかにメインカード化していただくかが重要なポイントになる」と説明した。そのメインカード化を測るための指標として、大きな目安となるのが“一人当たりのカード利用金額”で、カードキャンペーンはこれを最大化することを目的とするものだ。同社の場合、カード会員は[新規]→[一般会員]→[JRMP(ジャックスロイヤルメンバーズ:ブロンズ~ロイヤル)]というステップで育成されていくことになり、ブロンズ会員は年間利用金額50万円以上、最上位のロイヤル会員は同300万円以上と位置付けられている。
具体的なキャンペーン施策は大きく2種類で、1つめが顧客を特定せずに全会員を対象とするマスキャンペーンだ。たとえば会員にエントリーしてもらい、キャンペーン期間中に10万円以上、利用した人の中から抽選で商品をプレゼントするといったもので、会員への告知方法はWebや請求明細に同封するチラシなどである。
そして2つめがキャンペーン対象会員を特定するセグメントプロモーション。これが「キャンペーンの費用対効果を極大化するという点で中心となる取り組み」で、告知媒体はEメールやDMに加えて、電話による案内(アウトバウンドコール)などが挙げられる。
参考までに田中氏が所属するカード企画部 カードプロモーション課は、これまで部内のマーケティングチームという形で活動していたが、2011年に課として独立、管理職を含めて17名の体制で、カードショッピングチーム、リボショッピングチーム、キャッシングチームという部門別のチーム制を敷いて業務を行っている。
ただしデータ分析の専任担当者はおらず、基本的にはメンバー一人一人が、データ分析からキャンペーン企画の立案、データ抽出、実行、結果検証までのすべてを担当しており、一人当たり常に2~3本のキャンペーンを並行して走らせているという。
【次ページ】システム刷新の効果を高めるために不足していたものとは?
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