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- 2014/06/10 掲載
ポイントカード比較調査:一番貯めているのはTポイント?Ponta?消費に効果無しはなんと5割
最終消費支出の約3分の1が、会員制サービスに絡んだ決済
目次 | |
1. | 消費の約3分の1が会員制サービスに絡んだ決済 |
2. | 消費者がもっとも貯めているポイントは?Tポイント、Ponta、楽天を比較 |
3. | ポイントが消費者の購買行動にどういう影響を与えているか? |
4. | ポイントプログラムの効果を具体的に算定する方法とは? |
5. | “一億総会員化”の時代をどう乗り越えるべきか |
一方の「ポイントプログラム」とは、決済に使える「ポイント」を発行して、消費を喚起したり、顧客を囲い込むための販売施策のことで、これはTポイントやPontaといった企業や業界をまたぐ「共通ポイント」と、商店街や一企業が個別に提供する「個別ポイント」に分けて考えた。
これらを包含した2012年度のポイントプログラムの年間発行額は8684億円以上にのぼることがわかった。その内訳は、クレジットカードが2663億円、家電量販店が2188億円、携帯電話が1164億円がトップ3を占める。
なお、各業界の年間発行額は[売上総計×ポイント適用率×ポイント還元率]で試算。たとえば家電量販店(主要9社)なら、売上総計が4兆2666億円にのぼり、購買客の80%がポイントカードを提示し、購入金額に対して平均6.4%分のポイントが付与されるので、ポイントプログラムの発行額は、4兆2666億円×80%×6.4%=2188億円となる。
「ただしこの年間発行金額は、キャンペーンや倍付などで付与されたポイントは加味していない。そのため8684億円以上という表現をしている。実態としては、1兆円を超える規模が発行されているのは間違いないと思われる」と語るのは、NRIの冨田勝己氏だ。
「1つはいくつかの大手企業で売上が減ったこと。それが発行ポイントの減少にも繋がった。そしてもう1つが、ポイント還元率を下げている会社がかなりあること。その結果、発行されるポイントの規模自体が大きく減ったというのが2012年」
そうした動きがあったものの、ポイント利用者が増え続けていることを受け、NRIではポイント還元率が現行水準のまま移行するという前提で、ポイント発行額は今後緩やかに増加していくと予測する。
同じくNRIの安岡寛道氏は、会員制サービスが絡む決済額の2012年度推計値を提示した。これは先の3業界を含む主要11業界について、決済金額のうち、どれぐらいの金額が会員制サービスに関係するのものかを示したもので、クレジットカードでは40.6兆円、家電量販店では3.4兆円、携帯電話では9.4兆円で、11業界の合計が74.3兆円となっている。
「国内の2012年度の最終消費支出、つまり消費者がこの1年間に支払った金額の合計が234.4兆円。つまり最終消費支出の約3分の1が、何かしらの会員制サービスに絡んでいる決済だということになる」(安岡氏)
【次ページ】消費者が一番貯めているのはTポイント?Ponta?
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