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- 2014/05/22 掲載
クロネコヤマトのIT戦略、進化を続ける「宅急便」とそれを支える「NEKO」システム
顧客に新たな付加価値を提供する「バリュー・ネットワーキング構想」
ガートナー ITインフラストラクチャ&データセンターサミット2014で登壇した田中氏は、「このイノベーションの目的の1つは、事業構造を変えていくこと」だと説明した。
元々宅急便はC to C(消費者から消費者)に絞ったサービスとしてスタートしたが、現在ではB to Cの荷物が大部分を占めるようになってきている。そこでビジネスユースの顧客にとっても価値ある仕組みの構築を目指すという。
その中で「バリュー・ネットワーク」の根幹を成すものとして位置づけられているのが、アジア宅急便ネットワーク、ゲートウェイネットワーク、ラストワンマイルネットワークの3つのネットワークだ。
この中のラストワンマイルは、最後の目的である自宅までの宅配を行うこと。「まさに宅急便の強みとなるもので、我が社の最大の特長。今後、軒先やイエナカにおける各種代行サービスの提供など、高付加価値な生活支援、地域支援を目指す」。
そのラストワンマイルネットワークをアジア圏に拡大したのが、アジア宅急便ネットワークで、既に2010年からサービスを開始している。ヤマトのグローバル展開の一環として位置付けられるものだ。
そしてゲートウェイネットワークは、配達時間のさらなる短縮を実現するためのもの。現在の宅急便ネットワークは、トラックターミナルとなるベース店が76店あり、1日に約4万台の車両が稼働している。1つのベース店に集約された荷物は毎日21時を待ち、残りの75店に向かって一斉にベース店を出発することになる。
「しかしこのルールでは、消費者が帰宅してネット通販で商品を買うのが21時を過ぎてしまうと、ショップ側の受注から出荷までの業務は翌日に回ってしまう。すると品物の発送は翌日の21時を待たねばならず、お客さまの手元に届くのは、商品を買った翌々日になる。そこで夜の21時に頼んだ品物を翌日の21時に受け取ることができれば、お客さまはうれしいだろうという発想が出てくる」
そこでヤマトでは、新たにゲートウェイという物流拠点を設け、25時あるいは28時にゲートウェイを出発する便を作ることで、21時注文の品物でも翌日の夜までには届ける体制を構築した。
「2013年8月に厚木ゲートウェイ、9月には日本最大級の羽田クロノゲートを竣工した。さらに国内の高速化だけでなく、沖縄と成田にある物流ハブも組み合わせることで、よりスピーディな海外輸送を実現していく」
【次ページ】ヤマトを支える情報システム基盤「NEKOシステム」
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