- 2014/04/25 掲載
IPAMとは何か? 日本参入のBlueCatが目指すIoT時代の“透明性が高いネットワーク”
IPAMとは何か?

Managing Director
David Jones 氏
どのIPアドレスがどの機器に割り当てられているか。あるいは誰が使っていて、現在どのようなエラーが発生しているかといった利用状況を、IPアドレス空間とドメイン名を集中管理することで把握し、ネットワークの透明性・操作性を向上させることが可能になる。
今回の発表は、カナダのトロントに本社を置くIPAMソリューションベンダーのBlueCatが、ジェイズ・コミュニケーションと代理店契約を締結し、製品販売を開始するというもの。BlueCatは、日本国内企業との代理店契約は今回が初めてで、本格的な日本市場への参入となる。
ガートナーが2012年におこなった調査では、上位グローバル企業のうち、IPAMを導入しているのは全体の6パーセントにとどまっている。BlueCatは、このIPAMを導入する企業が今後5年間で50パーセント以上に増加すると予測し、今後の成長が見込める市場であるとしている。
日本参入のBlueCat
記者発表に登壇したBlueCat Japan Managing Director のDavid Jones氏は「日本の大手企業に40数社に訪問しましたが、ほとんどの企業がIPアドレスをスプレッドシートで管理していました。そのスプレッドシートは組織のなかで拡散し、制御できません。また、誰がどのIPアドレスを使っているか不透明で、セキュリティリスクも高い。こうしたスプレッドシートでのIPアドレス管理に置き換わるのが、IPAMになると考えています」と語り、IPAMの重要性を説いた。BlueCatが提供するIPAM製品は、IPアドレスとドメインネームは中央のIPAMリポジトリで統合管理される。IPプロビジョニングの自動化のほか、プラグイン、APIによるサービス連携が可能だという。

M2MやIoT(Internet of Things:モノのインターネット)といったキーワードが話題を集める昨今、あらゆるデジタルデバイスがネットワークにつながる社会実現への期待が高まっている。
しかし、こうした未来を実現するためには課題も多い。そのひとつが、あらゆるデバイスに割り当てられる「IPアドレス管理の煩雑化」だ。
前述のように、多くの組織ではIPアドレス空間やドメイン名をスプレッドシートで管理し、IPアドレスの払い出しを手作業でおこなっている現状がある。会計処理やIT資産の棚卸などにおいては、Excelベースの台帳運用から離れられない企業も多いはずだ。ネットワーク接続可能な端末が増えていく時代においては、柔軟で透明性の高いネットワーク管理の重要性に注目が集まるのではないだろうか。
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