- 2025/04/28 掲載
独財政拡大は26年から景気押し上げ、関税の影響相殺=IMF高官
[ワシントン 25日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)欧州局のオヤ・セラサン副局長は25日、ドイツは財政拡大により、長年低成長が続いてきた経済が2026年から押し上げられ、米の関税による足かせを相殺することになるとの見方を示した。国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合の討論会で述べた。
ドイツ議会は3月、財政規律を緩和する憲法改正案を承認。「債務ブレーキ」を緩和する憲法改正で国防と安全保障への歳出抑制を外すほか、インフラ整備へ5000億ユーロの基金を創設する。
セラサン氏は、IMFはドイツの支出増がすぐに実現するとは考えていないが「26年、27年に向けて、財政拡大の影響が顕在化し、貿易摩擦から予想される継続的な足かせが相殺されるだろう」と語った。
その上で、財政拡大が長期的には潜在成長率を引き上げるとした。
ドイツは主要7カ国(G7)で唯一、経済が過去2年間成長しなかった。米国の関税措置も大きな打撃となる見通しで、ドイツ政府は24日、25年の経済成長率の予測をゼロに下方修正した。
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