• 2025/04/28 掲載

TDK、今期の営業益は微増 米関税でリスクシナリオも提示

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Ritsuko Shimizu

[東京 28日 ロイター] - TDKは28日、2026年3月期の連結営業利益(国際会計基準)について、前期比0.4%増の2250億円をベースシナリオとしながらも、リスクシナリオとして同19.7%減の1800億円になる可能性も提示した。米関税措置の影響により経済環境の見通しが困難であり、デバイスの需要が大きく減少することがリスクだと指摘した。

斎藤昇社長は会見で「ベースシナリオを達成すべく事業運営していく」と述べた。現時点で米関税の大きな影響は出ていないものの「どういう影響が出る可能性があるか、リスクを示すことはあるべき姿」と、レンジでの見通し開示を説明した。リスクシナリオ時でも、年間配当30円は維持する方針。

ベースシナリオとリスクシナリオの差は、売上高で800億円、営業利益で450億円。これは、米国内でのデバイスなどの需要減少の影響を見積もったもの。同社からの米向け輸出は売上高の5%程度あるが「価格転嫁の方針で臨む」(斎藤社長)とし、関税の直接的な影響は織り込んでいない。

IBESがまとめたアナリスト18人のコンセンサス予想では、26年3月期通期の連結営業利益の平均値は2509億円だった。

想定為替レートは1ドル=140円(前期は152.66円)、1ユーロ=155円(同163.86円)。為替が前期に比べて円高前提としているものの、ベースシナリオでは、営業利益は前期実績水準を達成できるよう見込んだ。

業績の前提となるxEV(電動車両)市場は拡大を見込むものの、トランプ米政権の関税措置に左右されるため、ベースシナリオでの生産台数は同27%増の3170万台、リスクシナリオでは同22%増の3040万台とした。スマートフォンやノートパソコンなど全て幅をもって見通しの前提とした。

生産拠点については「チャイナ+アルファ」の方針で、状況を見極めながら検討する。設備投資は、成長する小型二次電池などが中心となる。

25年3月期の連結営業利益は前年比29.7%増の2241億円で、会社計画の2200億円とほぼ同水準となり、過去最高を更新した。為替円安で197億円押し上げられたほか、品種構成や操業度などを含む売上げによる利益変動が427億円寄与した。

情報通信向けの小型二次電池やセンサーの販売が大幅に増加し、エナジー応用製品事業は大幅な増益となった。一方、電気自動車向けや産業機器向けの販売減により受動部品事業は減益だった。

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